〈エミ視点〉







カオル先輩は私の手を引くとキッチンの奥へと連れて行き

棚からグラスを取り出して氷とウイスキーを入れ出し





カオル「笑実ちゃん達は炭酸水だと無理だろうからね」





そう言ってコンビニの袋からサイダーを取り出すと

グラスに注いでいき「はい、笑実ちゃんの」

と言って差し出してきたから

「ありがとうございます」と受け取った






コウ「わざわざそれ買いに行ってたのか?」





カオル「他にもあったからね」







カオル先輩はサイダーを置きながらシュウ先輩に

「沙優ちゃんにもコレで作ってやって」と言うと

冷蔵庫からビールを一本取り出して私の手を引き

「寝室借りるから」と言った






アキラ「来た早々かよ!笑」






奥から「次入るから早く出ろよー!」

と別の先輩の声が聞こえてきて

恥ずかしくなり顔を下げながら

カオル先輩に手を引かれ寝室へと入って行き

ベッドの上に座らされた





カオル「乾杯しよっか?」





そう言って缶ビールをプシュッと開けて

少し前に差し出して来たから私も手に持っていた

グラスを差し出して重ねた





カオル「おめでとう、笑実ちゃん」





「ありがとうございます…笑」





電話では言ってもらってなかったから

嬉しくて頬が緩んでいき隠す様に

カオル先輩が作ってくれあお酒を飲むと





「・・・甘いです!笑」





カオル「サイダーだからね?笑」






私と沙優ちゃんが甘い物しか飲めないから

わざわざジュースを買いに行ってくれていたんだと分かり

また更に頬が緩んでいく






カオル「あと、コレも…食べれる?笑」






別のコンビニ袋からコンビニでよく売っている

苺のショートケーキを取り出して

フタを取り外してからベッドの上へと置き

プラスチックのフォークを差し出してくれた





ケーキを食べていると「美味しい?」

と聞いてくるカオル先輩に「はいッ!笑」と答えると

先輩はビールをベッドボードの上に置き

人差し指で生クリームを掬ったから

てっきり自分で食べるのかなと思っていたら

私の前に差し出したから驚いた…





( ・・・・えっ…?? )





先輩を見つめているとカオル先輩は

何も言わないまま差し出した指を私の唇に当ててきたから

その指をパクッと咥えて生クリームを舐めた…




カオル先輩はそれを見ながら笑っていて…

「もう少し食べる?」と聞いてきたから

「はい…」と答えた…






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