第231話・一番背の高い女の子のおんぶに乗る優越感

 ボクをおんぶしてくれた女子高生ユカは体力尽きてへろへろだったので、ボクは他の女の子3人に「次は誰におんぶしてもらうか、ボクが決めていい?」と訊くと、3人が揃って「わたし、男の人をおんぶなんてできないと思います」と。

「わたしたち、荷物とジャケット持ちますから、おんぶはユカがこのあとも・・」

と背の高い女の子が言うと、ヘロヘロでへたり込んでいたはずのユカが立ち上がって

「なによそれ。男の人をおんぶする大変さわかってないから、私ひとりにやらせようとして。キヨコがおんぶしなさいよ」と元気に指さしたではないか。

 ユカの強気に意外にも、長身のキヨコがたじたじ、女子高生グループ内の力関係は外野のボクにはまったく読めない。ユカがキヨコの背後から目線で合図めいたことをすると、3人の女子高生がキャッキャと騒ぎながら、キヨコの防寒ダウンジャケットを剥ぎ取るように脱がすではないか。

「なにすんのよー、寒いよー」と言うキヨコ。ボクはすかさず、キヨコの背中に飛び乗る。そして

「キヨコが寒くならないように、ボクがダウンジャケットになってあげるぅぅ」と

明るい声で言う。

 打ち合わせをしたわけでもないのに、女子高生たちとボクのナイスコンビネーション。ほんの5秒くらいのできごとだったとおもう、ボクは、身長165くらいかと思える制服女子高生のおんぶにチャッカリと乗っていた。周囲にはボクとキヨコの荷物、キヨコのダウンジャケットなどを持った女子高生たちが楽しそうにに取り巻いてる。

 一番背の高い女の子のおんぶに乘って、まわりを見れば低い位置に女子高生3人が取り囲んでくれてる、この上から目線なおんぶ上での優越感は、たまらなく萌える。

この小説の過去話でも記した「女子高生の騎馬戦ウマに乗った」に匹敵する優越感的な気持ち良さ。しかし騎馬戦ウマのように3人でボクを担いでるのではなく、キヨコ1人がボクの全体重を請け負ってくれてる点が、騎馬戦ウマよりも、華奢な女の子がボクの快楽のために力仕事してくれてる。なんか性的にうれしさ満点なのだ。

 騎馬戦ウマよりもおんぶの方が、女の子との身体の密着面積が大きく、密着力が

強くなるところが、やはり女の子大好きなボクとしては、ナマの女の子を体感する

ことができて、うっとり天国。キヨコは無言のまま歩き始めてくれた。長身で足の

長いキヨコの歩幅の広い歩き方の揺れに乘ってると、高級な女の子に乗ってるんだな感で、背の低い女の子たちが周りを取り囲んでいるのをおんぶ上の高い目線から見下ろしていると、家来を引き連れているようだ。

 冬の寒空なのに、さっそく女の子の背中には汗がにじんできた。女の子の汗を感じるとボクは「尽くしてもらってる」を感じて、さらに愛おしくなっちゃう。女の子の首筋とかおでことか、いろいろなところに手を触れては汗の湿り気を感じては

「あーっ、汗かいててかわいい」って喜んで言っちゃう汗フェチ。

 そんな乗り方して喜んでたら、キヨコの歩くペースが急に遅くなった。っていうか、歩幅が急に小股になってるではないか。

「どうしたの? キヨコ急に・・」とボクはおんぶ上から脳天気に・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る