04-03-03 晋四 桓温 1
「この者は英雄と呼ぶべき才を帯びている。ならば彼にこそ地方総督の任を負わせるべきだ」
庾翼は胡族を滅ぼし、
かつて庾翼は自身の子に荊州を任せたいと考えていたのだが、「
「荊州はお国の西門。年端も行かぬ子になぞ任せるわけには行かぬ。桓温が英略は人並み外れたもの。西方を守らせるのにかの者以上の適任者なぞおらぬ」
この議論に対し、「
「あれに要地を任せるべきではございませぬ」
しかし司馬昱は聞き入れず、こうして桓温に正式に庾翼の後任となる辞令が下ったのである。
成漢の
東晋を代表する名将、桓温。その面持ちは常人ならぬ相であったという。
職官を滅ぼす郡公を上げた、鄧艾。彼は貧しい少年時代から大志を抱いていたという。
軍功を上げた名将は、若い頃からヤバい。
東晋中期の名士、劉惔。彼は同僚の何充の穏やかな飲みっぷりを心地よく思ったため、彼のためにうちの酒蔵の酒をすべて開けてみたいのだ、と語った。
東晋末の名士王恭は名士のあり方について「奇才はいらん、酒を痛飲し、楚辞でも読んで暮らすのが良いのだ」と語った。
お酒は社交、お酒は生存。
東晋末の大詩人、陶淵明。彼が酒がないのを紛らわすために菊の花を摘んでいたら、太守が酒を送ってきてくれたという。
東晋中期の風流人、劉惔。彼の友人である許絢が死亡。その後の宴席にて、美しい満月を眺めながら「どれほど月が美しかろうと、いまこの場にはもう彼がいないのだ」と慨嘆した。
人々を引きつける、その風雅さ。
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