第532話 ミスタ―・K
❝時代が死んで逝くのを感じる❞
この言葉は時代の変わり目を意味する言葉である。
自分の生きて来た時代の芸能人であったり、
人目につきやすい人物たちの死を
ネットやテレビで見て感じる言葉だ。
彼はそれを時代に例えているが、
実際は自分を投影している。
必ず起こる事でない。人が死ぬのは当たり前であるが、
時代の変革は滅多に起こるものではない。
我々の時代では間違いなくインターネットになるだろう。
これは歴史に残るものであり、アメリカの国防総省が
創ったものだった。
アメリカではまだ不明な点は多いが、今後ビジネスとして
発展しようとしている中の一つに、冷凍睡眠ビジネスが既に
出て来ており、現時点の医学では治せない人達が主に入っている。
一種の賭けに等しい行為ではある。理論上は可能だとは示せるが、
医薬品などもそうではあるが、臨床試験が必要であるが、
おそらく、していない、もしくは数えるほどしかしていない事だけは
確かである。このままでは死ぬと思い、未来に希望を託して眠りにつく。
この冷凍睡眠には多くの未解決な問題点も多くある。これはあくまでも
私が考えた憶測ではあるが、冷凍睡眠は睡眠状態にあり、
死んではいない事になる。
つまり死が間近に迫り、冷凍睡眠になると相続税や株主の経営者等、
死後に発生する問題点を一気に解決したようにも見える。
アメリカでは既に3社以上あり、値段があまり高くない事が逆に不安に思える。
時代が過ぎていくのを感じるのは、懐かしい想い出が頭に描かれるように思える。
今の日本は特にそれを感じさせる。未来が暗いからだ。
我々はまだマシだったが、これから産まれてくる子や、今を生きなければならない
人達にとっては苦しい時代になるだろう。
それはもう回避不可能な位置にある。乗り越える為に必要なのは、過去の偉人たちを
知ることが大事だろう。これから来る日本よりも、苛酷な人生を生き抜き、幕を閉じた英雄と呼ばれる人は沢山いるが、その反面、自殺や死をもって人生の幕を閉じた偉人も沢山いる。
そんな人々でも歴史に残るのは結果だけである。過程は残せるものでは無いからだ。
過程に人生の大半を費やすが、それはその人にしか分からないものだ。
ただ知るのではなく、時代背景やその時代を生き抜いた過程こそを知るべきだと
私は強く思う。
この言葉は人生の儚さの意味も含まれている。
織田信長がこよなく愛した敦盛の歌を、起点者の嘘から始まり多くの人が
勘違いをしているが、あれは当時の人生が50年くらいだったと思い込んでいる
人は無数にいるが、意味は全く違う。
人にとっての50年は下天つまりは天の下と比べれば、一瞬のものだと言う意味だ。
同じ時代に生きた上杉謙信等は更に酷く、歴史学者なども多く勘違いしている人も
いるほどだ。彼は独り酒を好んだと言われているが、決してそうではない。
酒を飲まないとやってられないという想いがあった。
謙信は一度、国を出て行こうとした。元々、上杉謙信の国では他国とは違って、
他国の家臣と比べて謙信の家臣は立場も全く違うものであった。発言力を持ち、
多数の家臣に反対されたら、それに従わなければならなかった。
このせいで謙信は多くの勝利を逃していた。それに嫌気がさして国を出ようとした。
独り酒は語る相手が居なかったからであって、決して独り酒が好きな訳では無かった。謙信と信長は同じ時代に生きた英傑だったが、謙信も信長と同じように、
人の人生の短さと儚さを口にしていた。
哲学者も同様で、時代や国が違っても同じ想いに最後は行きつく。
この言葉は国や時代の変化を好ましく思っていないが、時代は止められない
ものだと言っている。そこに儚さを感じている。実に悲しい言葉だ。
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