第495話 カリスマとは

進撃の巨人のエルヴィンもその一人と言える。


彼の自信に満ちた態度と発言で、自分の人生が終わるとしても


それは必要な事であり、意味もあると皆を奮い立たせた。


織田信長もその才能に長けていた。


相手のほうが数は上でも、己の覚悟を示し、皆を勇気づけ、


自ら先頭に立ち奇襲をかけた。


エルヴィンも同じく、先頭に立って馬を疾駆させた。


その自らの命を捨てるような行為により、


言葉がより一層生きて来る事を、彼らは知っていた。


言うだけでは人はついて来ない。


これは何にでも当てはまる事だ。


映画の300(スリーハンドレッド)で


ギリシャのスパルタ族の長レオニダス王も、彼を慕う最強の男たちは


王と祖国の為に命を捨てて戦った。


死ぬと分かっていても、勝つのだと自分に言い聞かせ、


それを行動で示す事が何よりも大切なのだ。


言葉だけでは人は命を捨ててまでは、ついて来ないのだ。


内部の問題で、レオニダス王は300人しか兵士を連れていけなかった。


誰一人として恐れず、戦った。


彼の死闘は語り継がれ、スパルタという言葉を残した。


彼の配下で最も信頼の出来るディリオスは、レオニダス王に後の事を任せる為、


共に死ぬことを許さなかった。彼は最後の最期まで共に戦いたかったが、


彼は祖国に戻り、数年をかけて、ひとつにまとめ上げ、再び侵攻してきたペルシア軍


と戦った。レオニダス王の死が、彼らを一つにしたのだ。


ディリオスのカリスマ性をレオニダス王はよく理解していた。


だからこそ、彼に後の事を託した。


私は歴史的な事を色々知ってはいるが、残された記録が、


全て本当では無い事も知っている。


私は長男の長子である為、色々知り得ることが出来た。


多くの嘘にまみれた連中を、見てきた。


それは近年でも、そうなのだと世間が知る事になったのは、


エドワード・スノーデンによって証明された。


事の大小に関係なく、この世は嘘でまみれている。


私の一族も昔は多くの善行もしてきた。


しかし、血筋で人を判断するのは間違いなのだ。


自分という個人で、己を見つめ、自分の人生を送ることが


大切なのだ。


私の親や親族のように、子供をただの道具としてしか利用して


いない事も世間に漏れる事は無い。


私も散々言われた。私の両親がそんな悪行をするわけが無いと


誰もが言った。


誰もが真実を見抜けなかった。真実を話しても同様だった。


世の中にはそういった世界は、普通の人が思う以上に多いのだ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る