第468話 イコライザー 2

私は続編の映画を続けてみる事にした。


ロバートの人生の続きが気になったからだ。


彼はできるだけ怒りを抑えて、

死んだ妻との約束通りの道に戻ろうとしていたが、

年齢を追う事に道は減っていくものだ。


この程度の事ならそこいらにいる奴らでも理解している。

彼の場合は、正義から来る行動ではあるが、殺しも含まれている。


私はその続きを今、見ている。


あの愚かなしゃぶ漬け発言者では無いが、


薬を打たれたらしい女性をロバートの車に乗せて来た乗客がいた。

彼は車に乗らず、ロバートにカードだけを渡した。


ロバートは彼女を乗せた乗客のホテルに戻り、カードは使えなかったと言い

部屋に入った。彼は彼女を病院に運び胃洗浄中だと、客に言った。


そして、彼らに言った。


「ここで普段はえらばせるが、今夜はなしだ。彼女にしたことを記録した、

カメラや携帯などを出せ」とロバートは言った。


鍵を閉めに言った男は「部屋を間違えたな、オヤジ」と言い殴りかかってきた。

ロバートはプロだ。素人が4人程度の相手なら、私でも倒せるが、彼は的確に

再び立ち上がって来れないように、攻撃を入れていった。


彼は再び昔のような容赦の無い男に戻ろうとしていた。恐らく無意識にだろう。

無防備な女相手に好き放題した親の名で生きている奴らに対して、

彼は容赦しなかった。


これは実戦でも言えるが、最初に主導権を握った奴が勝つ。

つまりは相手が悪そうな相手なら、容赦しないほうがいい。


喧嘩なれしていなくても、勇気さえ出せば倒せる。それも相手次第にはなるが、

私は私の同級生である最初に友達となった暴走族の特攻隊長になった奴と私の弟は

何度も喧嘩をしているのを見た。


いつも両方ともが疲れ果てるまで喧嘩をしていた。

まだ小学生レベルだが、どちらも躊躇う事無く攻めていた。


私の弟はそれほどまでに強かった。というよりは危なかった。

私の友達の話はどこかで書いたが、その後はもう決められていて

ヤクザになったが、辞めたがっていた。


正式に組を抜けるまで10年近くを要した。

我々が知るヤクザは所詮、表なのだと私は思った。


ヤクザの喧嘩では無いが、そいつとは別に喧嘩が強い奴がいた。

そいつは中学生でありながら高校生4人を倒して、

ナイフで体を十数カ所刺されたが、それでも勝った。


私が通っていた中学校とはそれほど悪かった。

私は金持ちの上、それまで溜まっていたストレスから喧嘩ばかりしていた。


今となっては良かった事だと思っている。

弟との喧嘩も命懸けであったが、それもやっといて良かったと思う。


ガキの頃だから許された。


素人が相手の顔面を本気で殴るには勇気もいるし、避けられたら終わりだ。

私は少林寺拳法を習っていた。最初に覚えるのは目潰しだ。


とは言っても、瞬間的な目潰しであるが、その効果は充分通用する。

相手が悪い場合に限るが、容赦はしない事を勧める。


刃物程度なら引き下がるな。そのままやられるのがおちだ。

ナイフ程度なら服やカバン等を使って充分対処できる。


鋭利な刃物に対して、恐れたら負ける。

刃物を持っていない程度に考えたらいい、

一番いいのは厚手の上着などだが、季節次第になる。


私も弟に食らわせたが、金的は相手が慣れて無ければ入るが、

不用意に蹴りで入れようとしてきた場合、まずは足を手で払う、

そうすると、頭がどうしても下がる。


下がった頭の髪の毛を掴み、そのまま膝を顔面にぶち込む。

相手がヤバい奴ならそれを二発食らわせた後、自分の足の踵を使って、

相手の踵に勢いをつけて入れながら、手で上半身を押すと倒れる。


倒れた時に、よく言うマウンドポジションなどはあくまでも競技の技であって

普通の喧嘩で長引くことは滅多に無い。


これは素人ではなかなか出来ないことではあるが、踵を使った場合

その威力は半端じゃない。軽くでも踵から肋骨に押し込むように入れるだけで

数本の肋骨にヒビまたは折れる。


これらは喧嘩では使わないほうがいい。相手が死ぬ場合もある。

肋骨などは簡単に折れる。虚弱体質な人なら咳き込むだけで、

ヒビなどが入る。


使っても問題ないような相手にだけ使うようにして、

基本的には一撃で相手との力量の差を見せるのが一番効果的だ。


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