第440話 アントニオ猪木

“もともとありもしない「限界」にこだわると、己れの力に疑問をもつようになり、しくじったり、できなかったとき、「ああ、これが俺の限界だ、もうダメだ」とギブアップしてしまう”



この言葉は的を得ている。確かに限界は見えないものであり、あるのかどうかも不明な言葉のひとつである。


そのあるかないかも分からない「限界」と言う言葉にこだわると、己に疑問を持つよ


うになる。私はその経験をしたから分かるが、私の場合は体の内部や外部にまで異常


が発症したので、本当に「限界」だったのだろうと思う。


しかし、このアントニオ猪木の言葉には同感する。


それは今、私が長い年月をかけて、再び立ち上がろうとしているから


彼の言葉に同意できる。


彼の言葉の中にも、「限界」にこだわると。とあるように、限界を感じる事自体を


否定している訳では無い。つまりは彼も「限界」を体験した事になる。


そして彼は再び立ち上がり、この言葉のように思ったのであろうと理解できる。


「限界」と言う言葉は安易に使ってはならない。


本当の限界はまだ先にあり、己で限界を作り、そして己さえも信じられなくなる。


あらゆる事に疑問を感じ、心が弱っていく。


そのような限界では無い限界の中で、悩むのは時間の無駄である。


本当の「限界」を知る者は、昔は多かった事は容易に分かるが、


今の時代に於いて「限界」を本当に感じる人は減ったであろうと私は思う。


何故なら我々が産まれる前の時代は、力が全てだったから「限界」に追い込まれる人


も多かったと推測できる。

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