第341話 冷戦は続いている

 私は小学生の頃に、父親が言った。

良い国と悪い国が戦争をしているんじゃない。

それぞれの国には法律があり、意見が合わないから戦いになる。

そして、正義かどうかは分からないが、勝った国が世界を作ると。


幼かった私には、あまりよく理解出来なかったが、ネットが普及し、私の政治的知識も高くなり、父親と討論出来るようになっていった。


どこの国だったか忘れてしまったが、私たちが生きている間にある独裁国家が

大虐殺をしたと言った。内容は今でも覚えている。


ある独裁者が国民を一から指導すると決め、軍を使って一日で知識を持つ者や手に職を持つ者を一斉に皆殺しにした。教師や医者、若い子供や知識の無い者以外は全て殺された。


今回ウクライナで冷戦下で処理しきれず、表に出た事は分かる。

基本的に冷戦が終わる事は無い。水面下では戦争は続いている。


ただ日本の報道規制や現実はニュースやネットでも公開せずにいるから

気づかないだけであって、ウクライナは表沙汰になってしまっただけの事である。


ウクライナは英語は通じない。ウクライナ語で、しかも方言のようなものもあり

完全に共通語というものは無い。


どの国にも法律があり、思想も違う。だから戦争が無くなることは無い。


どの国も主導権を握りたいからだ。仮に戦争が無くなるとしたら、それは恐ろしい事になる。少し考えただけでもわかるが、そこに平和は無い。自由も無い。圧倒的軍事力を持つ独裁国家と奴隷がいるだけだ。


当然、そうなれば日本は奴隷にされるだろう。


戦争とは何かを日本人は知らなすぎる。平和を訴えても平和側にも要求はある、そして相手にも当然要求はある。折り合いがつく事なんて無いのが現実だ。


日本人は平和ボケして軍事兵器だけで言えば世界でも上位に位置する軍事力を持ってはいるが、実戦経験もない者が、命令されたからと言って即時に何万にも殺すミサイルを発射できるだろうか? 普通は出来ない。


戦争だと割り切って戦える者は強いが、実際、戦場に幾つも行った事がある兵士でもPTSD(心的外傷後ストレス障害)にかかる事はある。


アメリカ人は出来る限り訓練しても、実際に戦場に行って、心的外傷後ストレス障害になるものは後を絶たない。


日本みたい平和な国というより、平和ボケした国は戦争になれば何もできず慌てるだけだろう。訓練と実戦では遥かに差がある。最初はミサイルの打ち合いになるが、結局は地上戦になる。


国によっては小さな子供でも、軍事訓練させられている。躊躇ためらいいなどは小さい頃から捨てるよう教育される。


我々は現実を見るべきだ。北朝鮮が昔、日本人をさらっていた事は水面下では日本政府は知っていた。知りながらも表沙汰にせずに犠牲者を出して終わらせた。


我々はいざとなれば動けない人ばかりだろう。争いが良い訳じゃない。ただ避けられない事もある事をしっかりと、認識しておくべきだ。


日本はアメリカに守られている以上、100%ではないが、ミサイルを撃ち込まれることは無いだろう。逆にアメリカが戦争で当分の間は負ける事はないだろう。


だから安心できる。しかし、コロナよりも強力な感染病や、致死性の高い兵器を開発されていて本腰を入れた戦争になれば、相手はためらいもせず使うだろう。


戦争というものを理解できてない日本人がすることは、まずは戦争を知ることだ。

基本的にルールは無い。国連や色々な国々との連携などはあるだろうが、日本はもう数年前から世界から叩かれている。


世界の軍事力基準を大きく上回っているのに、自衛隊を謳っている事に対して、世界からは白い目で見られている。いつの世も現実は厳しい。それだけは確かだ。

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