第257話 アルベルト・アインシュタイン

“人生とは自転車のようなものだ。

倒れないようにするには走らなければならない”



人生とは何だ? 私は自分に起きた悲劇を、月に数回、保健士さんと


話している。ある日、俺はもう終点まで行って、ボロボロにされて敗北した事を


認めていると話したことがあった。もう終わった事だとそれを受け入れるまで時間は


かかった。だが、何とか立ち上がった。海外ドラマのメンタリストでも似たような内


容のシーンがあった。主人公の家族が彼の、失言のせいで殺された時に、彼は心療内科に数年かどうかはわからないが、長い時間、施設のような場所に入っていた。


内容は違うが、私が立ち直れたのは奇跡だ。奇跡は何度も起こらない。


だから私にはもう奇跡は起こらないだろう。奇跡が一度でもあれば、幸運と呼べる。


自分や周囲や世界やありとあらゆるものでも、どうにも出来なかった。


だから私は言える。奇跡はあると。


これはたまたま起きたから私は今歩いている。


しかし、アインシュタインの言葉は正しい。私のは例外だ。そして例外も確かにあ


る。奇跡に頼った訳でもなく奇跡が起きた、だけに過ぎない。


アインシュタインらしくないというか、ちょっとミスって残した言葉だと私は思う。


いつものような何というか、もう少しセンスのある言葉をアインシュタインは使う。


誰にでもスランプはある。自分自身で納得して、立ち上がる事が大事である。

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