第336話 【片付け代行人・4】


 宿に帰宅後、俺は部屋で久しぶりにゆっくりとしていると、ふとそう言えば最近はステータスを見ていなかったなと思い出した。

 神聖国での戦いもあったし、もしかしたら何か変わってるかも知れないな。

 俺はそう思いながら、自分のステータスを確認する事にした。


名 前:ジン

年 齢:15

種 族:ヒューマン

身 分:平民

性 別:男

属 性:火・水・風・土・光


レベル:102

筋 力:19414

魔 力:30745

 運 :76


スキル:【鑑定:5】   【状態異常耐性:5】【剣術:5】

    【魔力強化:5】 【火属性魔法:5】 【水属性魔法:5】

    【風属性魔法:5】【土属性魔法:5】 【光属性魔法:5】

    【魔力探知:5】 【身体強化:5】  【瞑想:5】

    【体術:5】   【気配察知:5】  【刀術:5】

    【魔力視:5】  【剣気:5】    【空間魔法:5】

    【空間把握:5】 【魔力強化:5】  【使役:5】

    【調理:3】   【挫けぬ心:5】  【魔力譲渡:5】

固 有:【成長促進】【異空間ボックス】

能 力

称 号:神童 加護持ち 金級冒険者

    魔女マリアンナの弟子 リウスの主 救世主

    英雄 

加 護:魔法神の加護 武神の加護 剣神の加護

    聖神の加護  


「あれ? いつの間にか、レベルが100超えてたな。多分、魔王軍戦の時にはもう上がってたのかもしれないな……それにしても、スキルとか称号は特に変わりは無いな」


 変わった所はレベルと能力値だけで、他は特に変わりは無かった。

 正直、俺はあんなに沢山人を殺していたので称号に〝殺戮者、虐殺者〟系の酷い称号が付けられるかもしれないと不安に思っていた。


「良かった。これでクロエ達にも普通にステータスを見せられるな……」


 俺は自分のステータスを見て、不安に思っていた事が解消されて安心すると、そのままベッドに横になった。

 その後、俺はここ最近疲れが溜まってのもあり、夕食の時間まで俺はぐっすりと寝ていた。


「はぁ、一日を無駄にしたよ」


「まあ、それだけジンは疲れていたって事だろ? 最近、特に忙しかったしな」


「そうだよ。偶には体を休ませてあげないと、若いのにジン君倒れちゃうよ?」


「ジン君は働き過ぎだからね~、偶には一日休んでも良いと思うよ」


 一日を無駄に過ごした俺に対して、クロエ達はもっと休んだ方かが良いみたいな事を言ってきた。


「いや、言うても休んだばかりだぞ? これは逆に休み過ぎて、体がなまって……」


「そんな事無いと思うよ。ジン君は働きすぎ、それは皆分かってる事だよ。この間のは休むというより、治療に近いでしょ? ちゃんと体を休ませてあげないと」


 俺の言葉を遮り、クロエがそう言うとレイ達はウンウンと頷いていた。


「……わかったよ。今回の事が落ち着いたら冒険活動を再開する前に、ちゃんと休暇に入るよ」


 クロエ達の視線に耐えられなかった俺は、ちゃんと休むと約束をした。

 そして翌日、王城から竜人国に行く使者が来たのだが、やってきた人物は俺のよく知る相手だった。


「まさか、使者はユリウスさんだったですね」


「うん。よろしくねジン君」


 ユリウスは笑みを浮かべながらそう言うと、俺の肩に掴まり俺達は竜人国へと転移した。

 そして今日来ることは既に知らせ済みだったので、王城の前に来るとそのまま中へと通された。


「あれからたった数日ですけど、もう元神聖国の整備は終わったんですか?」


「はい。ただ道に関しては、竜人国がどのように使うか分からなかったので取り合えず整地だけはしてますので、そこだけはお願いする形になります」


「十分ですよ。あの土地をどうやって片付けようかで悩まされていたので、それを解決してもらったのでしたら道程度、自分達で作ります。本当にありがとう」


 リュドラさんはそうお礼を言うと、俺とリュドラさんの話が終わるのを待っていたユリウスさんと今後についての話し合いを始めた。

 帰りに関しては、レーヴィンさんが来るらしいので俺はリュドラさん達に挨拶をして、俺は王都へと戻って来た。


「ねえ、ジン君。暫く、お休みに入るって聞いたけど、本当なの?」


 宿に戻ってくると、姉さんがそう話しかけて来た。


「うん。クロエ達に無理をし過ぎてるから、休むように言われてね。それがどうかしたの?」


「実は、この間知り合った冒険者の人に教えて貰ったんだけど、効能が良い温泉村を紹介してもらったんだけど、ジン君一緒にそこに行かない? 勿論、クロエちゃん達も一緒に皆で行かない?」


「温泉か……いいね。折角だし、皆も誘って楽しい旅行にしよっか」


 姉さんの言葉を聞いた俺は、体を休めるのに丁度いいと思いその提案に乗る事にした。

 そしてその日の夜、クロエ達に温泉に行かないか言うと、クロエ達も温泉に入りたいと言って更にそこにルークさん達と師匠達も誘い。

 結果的にかなりの大所帯で、一緒に旅行に行く事が決まった。

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