第2.5話 教えて!雪香先生(フローティングベスト)
教えてユッキー」
三人一斉に雪香先生を呼んだ。
「なんだ?ビールのつまみができたのか?」
「違うよユッキー。」
「全回の話で出てきたフローティングベストの説明をしてほしいですわ」
「ふにゃあお願いします」
「仕方ないわねえ。今から教えるから、コーヒー用意して華泉 さん」
「了解、皆のも入れるわ」
いつものように、奥に消えていった。
その間に、ホワイトボードを用意しているとコーヒーの香りが部室中に漂ってきた。
「お待たせ。」
「皆、いい?説明するぞ。まずは形が4種類だな。」
コーヒーが皆に渡りきってから講義が始まった。
「うーんと…一つ目は、肩掛け型と呼ばれるタイプだな。安心感のあるタイプだな。
浮力体を使用していないので、軽量な事も大きなメリットになってるな。しかし、肩や首に接触しながら釣りをする事になるので、ズレや動きの制限が気になるな。いわゆるデメリットだな」
「このタイプは結構見るな。」
「そうですわね。一般的なタイプですわ。」
「次に二つ目だ。ベルト型ライフジャケットと呼ばれるタイプだな。コンパクトで釣の動作は気にならないな。船釣りでポピュラーなタイプの形状になる。ベルトのように腰に巻いておくだけなので、コンパクトで動きも制限されない。釣り場の制限が無く、人気なたいぷになるかな。デメリットはベルト部分が膨らむので、浮き輪に入っているような状態で浮くことになるな」
「これ、私が使ってるのだにゃ。」
自信満々に言った。
「いいもの買ってもらったな。」
「はいにゃ。」
嬉しそうに返事をしていた。
「えーと三つ目は、ポーチ型ライフジャケットと呼ばれるタイプだな。救命道具としても使用可能でもっともコンパクトなタイプのライフジャケットになるな。釣りを邪魔しない事はもちろん、投げて救命道具としても使用出来るぞ。しかし、デメリットはポーチに入っているので、落水から膨張までの時差も大きいな。身体にフィットせず、落水時は自分で掴んで浮力を得る必要があるからな」
「ちなみに、クーラーボックスもいいぞ。」
「そうですわね。浮力があるから浮き輪代わりにもなりますわよ。」
「ほへー。」
「ラストはフローティングベスト型ライフジャケットだな。子供、ウェーディングにおすすめになる。ジャケットの中に浮力体の入った大きなライフジャケットになる。フローティングベスト、ゲームベストの名前で、安価なものから機能的で高価なものまで幅広く用意されているな。特別な操作なく浮く事が出来るので、子供用にはこのタイプがおすすめになるな。水に濡れても良いタイプなので、ウェーディングにもこのタイプを使用する。デメリットは浮力体が入っているので大きく重くなるな。高価なものは考えて設計してある。子供向けに色や柄が選べるから一緒にえらんでもいいな」
「ふにゃあ。いろいろあるんですね」
「そうだな、ここに出したタイプ以外に、手動タイプなどいろいろあるから、実際に買うときはお店の人と相談したほうがいいぞ」
「わかりましたか?奏ちゃん。」
「わかりましたにゃ」
「形もですけど、使用用途に合わせたタイプも考えてね」
「ふにゃ?使用用途?」
頭を抱えた奏だった。一旦一段落したユッキー先生が話し出した。
「うーんとだな、さっきまでのは形だな。そこから使用用途に合わせてタイプがあるんだ。A,D,F,Gの4タイプがるな」
「4種類にゃ」
「各船舶、各シチュエーションにあったタイプをえらぶんだぞ。詳しくはお店の相談がいいな。国土交通省のHPにも書いてあるから見てみるのもいいぞ」
「わかりました、雪香先生」
「助かりましたわ」
「勉強になった」
コーヒーを飲み終えたユッキーちゃんが一段落していた。
「ん・・・ビールのおつまみがない。」
さっきまで皿の上にあったつまみがなくなっていた。
「美味しかったにゃ。」
「そうですわね。」
「以外にうまかった。」
講義を聞きながら食べていた。
「おまえら・・・私の・・・ツマミ返せー。」
「すみませーん。」
小屋中に3人の声が響いていた。
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