第九話 ルイ・ディライトの視点。

俺は、「ディライト候爵」家の次男として産まれた「ルイ・ディライト」

 小さい頃から、将来は、「大公爵」になる為、勉強にスポーツ…武芸…あらゆるジャンルを叩き込まれて来た。

 その甲斐あってか、「リガス学園」にも何の問題も無く入試トップで入れた。


 別に俺の両親は、他の「貴族」の家庭みたいに煩くは無い方だと思う。

「学園」に入ってから、以外と自由に過ごさせて貰ってる…それは、有り難い事だ。

 そもそも、「リガス学園」は他の「貴族」学園とは可成り異なり…「一般」や「貴族」と訳隔たりも無い所が俺には魅力的だし、とても気に入っている…とは、言うもの一部の間では、それを快く思わない「貴族」達も中にはいる。


 そして、最近、俺には気になる女性が現れた…彼女の名前は「ステルラ・エスプランドル」伯爵家の御令嬢だ。

 入学式から、「エスプランドル」家の姉妹は何かと、注目を集めてた。


 妹の「セラスス・エスプランドル」は、見た感じ「桜」の妖精のイメージだろう…笑い方、話し方、立ち振る舞いが、全て完璧なお嬢様だ…うん…確かに文句無しの可愛いお嬢様だな。

 周りの男子生徒も、食い入るかの様に彼女を見ている…まさに春の妖精だな。


 其れと、姉の「ステルラ・エスプランドル」妹が「桜」なら、姉の方は差し詰め、夜空を輝き照らす「星」だな…妹に位べて、クールな感じ彼女も、妹に負けず劣らず可成りの美少女な上、何処と無く、下品な言い方かも知れないが彼女から、妹には無いすげぇ色気を感じる。


 俺は最初、本当ステルラが苦手だったんだけど、見た目と違い、余りにもポンコツ具合が俺のツボにハマってしまった…。

 気付いたら、目で彼女を、追いかける位だ…。令嬢らしく無い令嬢自分の容姿を全く鼻に掛ける訳でも無く、其処が又彼女の魅力の1つ何だろうなぁ。


 だから、今朝、馬車の中から彼女を見かけた時には、本当に心臓が止まりそうになったんだ。

 まさかっこんな所で、会うとは思わなかったし…彼女が景色に見入ってしまっている横顔がとても綺麗だったから…。


 馬車から、降り声を掛けたんだけど、何処と無く彼女の様子がおかしくて。その上、「来ないでって!」はっ???俺何かした?ショックだった!だから馬車の中で、話しを聞こうと手を差し伸べたら、振り払われ。その反動で後ろに倒れそうになった彼女を助けるつもりで、抱き寄せたんだ。


 不謹慎かも知れないが、抱き寄せた時、彼女の身体めちゃくちゃ細かった…力を入れたら折れるんじゃ無いかと、思ってしまった位だ…その…また不謹慎な事を言うと、見た感じは肉付きも可成り良い方で、特に胸の辺りがっ……ンンッ!!!いやっ!失礼。


 俺の高鳴る、心臓の音が聞こえてしまうんじゃ無いかと、一瞬焦ってしまったけど。そんな彼女は、俺を突き飛ばし何か言っていたが、そんな事耳に入る訳が無く、ただ、俺から走り去って行く彼女を見つめるしか無かった…はぁぁあっ?俺が何したって言うんだよっ!!


 そんな、ショックな中またもやショックがな事が起きた…ステルラがっよりによってアリビオ・アマネセルに、お姫様抱っこされてるっ!!

「アリビオ・アマネセル」彼もまた、俺と同じ「候爵」家の次男で「大公爵」を目指している1人だ。

 彼は男の俺でも惚れてしまいそうな、完っっっ璧な野郎だよ!


 …俺の時は突き飛ばして、アリビオだったらお姫様抱っこかよ!何だろ…すげぇムカついて来た。


彼女と目が合い、何か言いた気だったけど、俺の何かが、邪魔をして、彼女を避けてしまった…ヤバッ!咄嗟にやっちまった感が出たけど後の祭り。後には引け無い…セラススに、先に教室に戻る事だけ伝え3人を背にその場を後にした。


 1人先に、教室に戻り、クラスメイトにも朝の挨拶をすませ、自分の席に座り静かに窓の外を眺める…はぁ…俺の心とは違って本当良い天気だなぁ。


 これって、やっぱ、やきもちなのかな…?

 ああっっっ!!もうっ!!分かん無くなって来たっっそれに…あれは女性に対しての態度では無かったよな…分かっちゃいるんだけど…やっぱ俺もガキなんだよっ兄貴みたいにスマートには出来ねぇ!!


 ……はぁ…本当、外は良い天気です事。

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