花言葉 ハナカイドウ(3月16日)

 先日、東京で早い桜の開花宣言がされましたね。それから連日暖かい日が続いているので、今週末は七分咲きくらいになるかもしれませんね。

 春の花は桜だけではないと分かっていても、桜の便りを聞くと春を感じるのは日本人だからでしょうか。


 ますます花が美しくなりますが、春の気温や気圧の変動は激しくて、体調を崩しやすい季節でもありますよね。私も少し無理をすると、頭痛に見舞われて散歩どころじゃなくなります。

 願わくば、ゆるゆると気温が上がって身体が季節に馴染んでくれたら良いんですけどね。


 3月16日の花言葉は『ハナカイドウ』から『艶麗』『美人の眠り』『温和』です。

 ソメイヨシノが咲き終わった後に盛りを迎えるハナカイドウは薄紅色が鮮やかで、春の新生活に彩りを添えてくれる低木の花です。

 暖かな風に揺れる花姿を見ていると、ほっこり温和な気持ちになれると思います。


 江戸初期に中国から渡来した花なんですが、それより前に食用として渡来していたミカイドウと区別するために、花海棠ハナカイドウと名付けられたそうです。

 花の名がつくほどですから、その美しさは中国でも古くから称えられていたようです。

 花言葉「艶麗」「美人の眠り」の由来は、ハナカイドウが美人の代名詞となった所以ともいえる逸話が元になっています。


 唐の時代のお話です。

 楊貴妃は昨夜の酔いが醒めぬまま起きてきて、眠そうにしていたそうです。その様子を見た玄宗皇帝が「海棠カイドウの睡むり未だ足りず」と楊貴妃をハナカイドウにたとえと云われています。

 

 ところで、海棠って漢字で書くと、いまいち花のイメージに合わないですよね。この「棠」が梨を意味するそうです。海外から伝わった梨の様な実をつける木だから「海棠」なんですね。

 ハナカイドウが実をつけることは滅多にありませんが、ミカイドウは小さな可愛い実をつけるそうですよ。


 ちなみに、ミカイドウは室町時代に渡来し長崎で広まったのが始まりだそうです。それが由来なのか、長崎林檎とも呼ばれているそうです。

 ミカイドウは食用として渡来していたわけですし、室町時代には食べていたんでしょうね。

 ちょっと食べてみたいと思うあたり、花言葉エッセイを書いている私も、花より団子ですね。

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