花言葉 サボテン

 暑い日差しのなかで、トゲがぎっしりな緑の丸いアイツ。『サボテン』は、そんなイメージが強いでしょうか。

 漢字で書くと仙人掌ですね。これは、中国の逸話に由来するようです。


 漢帝国の第7代皇帝である武帝は、不老不死の薬を求めてました。

 そこで、手に皿を持った巨大な仙人像『仙人掌』を作ります。その像は、差し伸べた手に皿を持っていたそうです。その姿がウチワサボテンと似ていたため、仙人掌がサボテンを意味するようになったそうです。


 なお、丸いサボテンは『仙人球』と表記されるそうですよ。


 日本に『サボテン』が持ち込まれたのは、16世紀後半といわれてます。南蛮人が、ウチワサボテンの樹液を石けんシャボンとして利用していたため、石鹸体さぼんていと呼ぶようになったとか。


 このウチワサボテン、日本でも観賞用として人気ですよね。小さい内は、ウサギのような形が可愛いといわれます。食用もあって、メキシコでは果実や茎を食べるみたいですよ。果実はみずみずしく、その茎はサヤエンドウのような味がするとか。

 身近で食べられるサボテンの実と言えば、ドラゴンフルーツですよね。ウチワサボテンの実も、あんな感じなのでしょうか。


 サボテン科の植物は、2,500種もあるといわれます。水やりが少ないことや、室内で育てやすいことから、観賞用として人気ですよね。

 トゲを楽しむ品種があれば、花を楽しむものもあります。以前紹介した月下美人も、クジャクサボテンの一種で、大輪の美しい白い花を咲かせるサボテンです。


 トゲの多いサボテンでも、花を咲かせるものは色々あります。ウチワサボテンも、実がなるくらいですから、花が咲きますよ。赤やピンク、黄色、白、オレンジ色と、その花姿は鮮やかです。

 水のあげ方や日照時間を気遣ってあげないと難しいみたいですが、挑戦してみるのも一興かもしれませんね。


 そんな『サボテン』の花言葉は『燃える心』『偉大』『暖かい心』『枯れない愛』です。

 暑い土地で育つサボテンと、その鮮やかな花の印象からついた言葉でしょう。


 なお、トゲが多いことから、古くは家を守るに使われたことがあるそうです。そのトゲで、蝋燭ろうそくや木の根にシンボルを刻み、呪い返しをしたなんて話もあります。

 硬いサボテンのトゲは、特別な力があると信じられてきたのでしょうね。

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