第12話 浮いても良いんじゃない?
「浮いてるね……」
「そりゃあ……なぁ」
「ボウリングの……ピンが二本」
「いやいや、せめてそこはボールだろ? だいたい私のおっぱいは、あのしわくちゃ
「あぁ! ちーちゃん。それはお
「そっ、そうか。スマン」
「だってさぁ、ボウリングのボールってすごく重いでしょ? あんなの水に浮く訳ないじゃん」
「うぅぅん。しかしなぁ。確かボーリングのボールは女性が使う十ポンド前後であれば、比重はおよそ0.9ぐらいだから、水に浮くっちゃ浮くぞ」
「へぇぇ。比重が何かちょっと良くわかんないけど、ボウリングのボールって水に浮くんだぁ」
「いやいやいや。比重がわからんって、お前、中学の頃に無人島か何かで暮らしてたのか?」
「そんな訳ないでしょ! だいたい、ちーちゃんと同じ中学じゃん! でも理科はあんまり得意じゃ無かったなぁ」
「あぁ、そうだったよなぁ。確かお前が中学三年の頃、理科準備室からナトリウムのビンをこっそり持ち出して来て、ひと切れ消火栓の中に入れた事があったっけ。あの時は轟音とともに黄色い火柱が上がって綺麗だったなぁ。それで、翌日先生にめちゃくちゃ叱られたんだけど……って、お前っ、理科めっちゃ好きだったじゃん」
「あはははぁ。バレたかぁ。って言うか、実験は大好きだったんだけどね。でもさぁ、可憐な女子高生が比重が何かをスラスラ答えるより……えぇぇ、わかんなぁい! とか言ってる方がちょっと可愛くない?」
「あぁ、ごめん。ちょっとその感覚分かんないわ。私的には、あぁこの娘ちょっと残念なオツムなんだろうなぁ……ぐらいにしか思わんわ。って言うか、他の男子にでも言うならともかく、それを私に言っても無駄なんじゃない?」
「だぁってぇ、ちーちゃんにカワイイって思われたいもん」
「あっ……あぁ、そっ、そっか。……ままま、まぁ、そうだな。うんうん。そうか、そうか。うん。であれば、仕方が無いな。と言うか、話は戻すが、おっぱいの中身は
「でも私のは水没してるよ?」
「それでも浮力は掛かっているはずなんだが……皮膚の伸縮にも限界はあるだろうし」
「にしても凄いよねぇ。たった10%でこの迫力。氷山の一角とはまさにこの言葉通りだよねぇ」
「確かにな。氷の比重も0.9%前後だから、実質氷山もこれと同じぐらいな感じなんだろう」
「うぅぅむ。タイタニックが氷山にぶつかって沈んだのも
「いやいや、
「でもさぁ、この中身って、ホントに全部脂肪なの?」
「そうだな。もちろん乳腺やらなんやら含まれてはいるが、質量としては、ほぼほぼ脂肪だと考えて大差あるまい」
「それだったらさぁ、ちーちゃんだったら二カ月ぐらい砂漠で水が無くても生きて行けるんじゃないの?」
「私はフタコブラクダかっ!? 言っておくが、ラクダのコブの中には水は入っておらんからな。アレは
「って事は、ちーちゃんだったら水さえあれば、二カ月ぐらい砂漠で食べ物が無くても生きて行けるって事?」
「どうしてそこまで二カ月にこだわるのかが分からんが、まぁ他の人より多少ではあれ、飢えには強いかもしれんな」
「となると、二カ月後には、ちーちゃんのおっぱいも栄養を取られて縮んじゃうの?」
「まっ、まぁそう言うコトになるかもな」
「って事は、やっぱりちーちゃんのおっぱいは、ボウリングのボールから、ピンみたいになっちゃうって事だね」
「どうやらお前は、どうしても私のおっぱいを
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