第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
ガッツリしていて、とても詳細な文明や文化の描写と、時折のほのぼのとした日常のお話に、ことがよりリアルに感じられて、歴史書の裏側を紐解いて読んでいるかのような感覚を覚えて、どきどきしながら読ませていただいておりました。
帝位についてしまった悲しく美しい松柏や、ひとつのでなく、歴史の中の王朝の終焉に殉ずるように、長い長い命を終わらせた汎砂に感情を揺さぶられます。そして、役目を終えて、清々しく新しい世界に旅立つ彼が、旅を楽しめるようにと祈るような気持ちになりました。
長い長い歴史の流れを感じさせる、壮大で濃厚な物語、本当に楽しませていただきました。
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます!
『世界の扉を開く』物語にしようと思って書いておりました。
最初は書物の世界、ラストは現実の世界。
主人公がのんびりしてるんで、1700年もかかってしまいましたが。
お楽しみいただけたようでなによりです!
第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
11月も終わってしまいましたが、遅ればせながら拝読しました。
長い年月のあいだをたゆたうように前後しながら語る構成が素敵でした。30話の中には、歴史書に刻まれる大事件が起きる話も、誰かの日記にしか残らないような一コマの話もあり、稀梢はそのどちらもをこれからも数えきれないほど体験するのだと思うと、どんなことが起きるかわくわくする一方で気の遠くなる思いもします。
個人的には、稀梢とその父の対照的な性格、民との交流が描かれた「第6話 どんぐり」が印象深かったです。どんぐり細工はもしかして稀梢の趣味の木彫りにつながったのかな、と思いながら読んでいました。
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます!
時代は飛び飛びでも「いま、どこの時代の話をしているのか見失わないように」構成するのが結構大変でした……この話、お題の順番が決まってるんで。
「どんぐり」は私も好きな話です。稀梢パパが早めにいなくなってしまうので、なるべくキャラを立てようと知恵を絞りました。
あと、どんぐり細工から木工細工になったのは、その通りです!
三つ子の魂百まで……どころか千年超えてますけど、趣味を持つのはいいことじゃないかと。
なにはともあれお楽しみいただけたようでなによりです!
第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
完結おめでとうございます。連載お疲れ様でした。
長い長い時を共に旅した気分で、感無量です。
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます!
ノベルバーのお題が発表されてから、無我夢中で書いていた約2ヶ月でした……
お楽しみいただけたようでなによりです!
第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
完結おめでとうございます!
最終回、ぼろぼろ泣きながら読ませていただきました……家でひとりで読んでいてよかった!
稀梢くんは――もう稀梢さんと呼ぶべきですね――いつかどこかで仲間を見つけて根を下ろしてほしいですね。かつて書額堂でそうしていたように。
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます!
ああ、乙女をひとり泣かせてしまった……!罪作りな稀梢くん……(責任転嫁)
素晴らしいレビューも書いていただいてありがとうございます!
外国にも、汎砂さんのような土地や河川の神の縁者の末裔はいると思いますので、そういう人々とも知遇を得ることもあるんじゃないかと思います。仲良くなれたらいいんですけど……稀梢くん、妙なところでプライド高いから……
第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
30日間、追わせて頂きました。
レシピの話では思わず涙ぐんだり、昨日のお話では感無量になったり、楽しませて頂きました。
今は長い歴史を一気に駆け抜けた気分です。
本当に素敵な物語を読ませて頂きありがとうございました。
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます!
30話、千年以上続く大河ドラマにしよう、とか、やたらおおきく振りかぶったはいいものの、ノベルバーのイベントの特性上、構成を組み立てるのが突貫作業になってしまい、我ながらドキドキしていたのですがお楽しみいただけたようでなによりです!
「レシピ」「地下一階」はかなり練って書いた部分なので、そこにご注目いただけると作者冥利に尽きます……!
第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
長い長い時間の中、大切な人も立ち去り、どうなっていくのかと、三十話楽しみに拝読しました。
人の手に、というのは彼だったからできたことのような気がします。苑教授となった彼女がいたのも、良いタイミングで。
良き旅路でありますように!
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます!
そう、おそらくですが汎砂ではその選択はできなかったと思います。書巻を通じて外の世界に触れ続けていた稀梢の旅……きっと、彼なら上手くやっていくのだろうと思っています!
第30話 【最終話】はなむけへの応援コメント
こんばんは。
長い長い時を経て、稀梢も負っていた荷を下ろすことができたのですね。
次に彼が選んだのが、異国を旅することだというのは少し意外でしたが、どんどん世界を広く旅しているうちに、やがて意外な同胞に出会ってしまったりなんかして。
時に重く、ときに軽やかなたくさんの小さな物語が紡ぐ一つの大きな物語。
毎日とても楽しませていただきました。
ヴェネツィアのお話もゆっくり読ませていただこうと思います。
素晴らしい物語をありがとうございました!
作者からの返信
一ヶ月、お付き合いありがとうございました!
政治にはつねに異国のことが出てくるので、仕事で文書管理をしながら外の世界のことを思うこともたびたびあったのではないかと思います。
たぶん、彼のような古い土地神や河神の変容した者たちは、どの国にも残っているはずなので、旅先ではそういう者たちとも出会うことでしょう……仲良くなれるかは別として。結構、稀梢くんプライド高いから……
お楽しみいただけたようでなによりです!
ヴェネツィアの話は極甘のラブロマンスだったりしますし字数も多いので、お時間のあるときにのんびりお楽しみいただければ幸いです!
第29話 地下一階への応援コメント
みんな、みんな、お疲れ様でした。
こうして稀梢くんはひとりになったのですね。
もう稀梢「くん」なんて言っているほど若くもないか……この日を限りに彼は大人になったんでしょうね。
これから先が長くてつらいんでしょうね……いやステッキの回とかでその後が語られはしますが……
汎砂、あまりにもあっけなくて悲しい最期……
作者からの返信
ご感想ありがとうございます!
そうです、こうして彼はひとりになったのです……この日限りで稀梢くんはながいながい『青年時代』を終わらせたわけですが、それでもどこか子供っぽいのが彼の特徴ですね。汎砂さんのように澄ましきった大人には、おそらく永遠になれません。
次回、最終回、稀梢くんの行く末を見届けてやってください!
第25話 ステッキへの応援コメント
旼鳥くん、生きてたんですか……! つらい立場かもしれませんが、帝政が廃止されたら首を刎ねられるんじゃないかと思っていたのでとりあえず命が長らえてよかった……。
とうとう稀梢くんも髪を切って”近代化”してしまったのですね……。でも死なない彼らはいつの時代もこうして社会に紛れ込んできたんですもんね。悠久の時……。でも切ない……。
作者からの返信
旼鳥くんは生きていました!
おそらく、当時は東の国と全面戦争してたので、世界に向けた宣伝として人道に配慮する必要があって暗殺できなかった、という事情があったと思われ、西の国に追い出されるようにして亡命することになりました。
稀梢くん、おそらく黒髪艶々ストレートロングで、本人、まんざらでもないと思いつつ、手入れは面倒なので髪を切ったあと、「これはこれでなかなかいいかも」と思ったかも知れません。どうでも良い設定として、『食事』すると頭髪にも栄養が回ってちょっとずつ伸びていきます。
第22話 泣き笑いへの応援コメント
松柏様は順調に大人になられたのですね……水中花の時に泣いていた幼子と同一人物とは思えない……そしてそれほどの長い月日が経っても変わらない稀梢くんが切ないですね……。前回の落ち着いた、というか老成した彼は1600年の歳月が作ったもので、この王朝の間のことではないのですね……。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
松柏さんは鍛えられました(T-T)
たぶん父親のおかげ(?)で嫌なものをたくさん見てしまったんだと思われますが、それで性格がゆがまなかったのか彼女の凄いところですね……
稀梢くんはですね……こののんびりまったりのとっつあん坊やが成長するのは汎砂がいなくなってからだと……(げふんげふん)
第20話 祭りのあとへの応援コメント
そうか、ひとびとの使う言葉も変わっているんですね……そりゃ何千年も経っていれば稀梢くんが人間だった頃の言語も古語になっているのでしょうね、書かれてから初めて気づく悲しい現実……。
作者からの返信
汎砂は被征服民族出身なんで(たぶん北から流れてきた民族)、稀梢たち、いわゆる「中原の民」とは全然違う文化を持っていたと思われます。
稀梢くん、1600年、ずっと現場にいて文字の変化も読み方も表現方法もアップデートしてきたんで、浦島太郎にはなりませんが、ちょっと気を抜いてTVニュースとか聞いていると、「あれ? いまのニュースなにを言ってたっけ?」レベルで聞き取りにくいんじゃないかと思います。新聞読んでも、目が滑って内容が頭に入ってこなかったり……
第19話 クリーニング屋への応援コメント
物騒なクリーニング屋さんだ……
前の”旬”のエピソードで竹簡を作っていただけに、今回のエピソードはしんみりしてしまいますね。稀梢くんも大人になったなあ……
作者からの返信
やばいクリーニング屋さんです……ただ『なんでそんな汚れが付いてるのか分からないけど、そういうことは気にせず洗濯してくれる』ってだけなので、違法ではありません(笑)
さすがに1700年くらい生きてると、このくらいは達観していただかないと。汎砂も黄泉で彼の成長を喜んでいることでしょう……
第18話 旬への応援コメント
竹簡ってこういうやって作るんですね! 勉強になりました。今回もほのぼのお仕事回でしたね。
しかし「もう食べられない」とか「平穏が続くようにと祈る」とか、ちょこちょこ切ないのがまた良いです……
作者からの返信
竹簡の作り方は中国のYouTubeの「漢代の方法で竹簡を作る」みたいなので確認しましたが、それが正解かどうかは不明です(済みません)。
ま、まあ、ここ、異世界だし(^.^;)言い訳
まだ稀梢くんは、食べたいものが食べられない、程度で不自由さが少なめですが、汎砂は何世代も見送ってるし、革命も経験済みなんで、どんな平穏でも長くは続かない、っていう達観がきっとありますね……
明日からすこし「現代」回が続きます!
第17話 流星群への応援コメント
こういう歴史もの風の作品だといくらファンタジーといえども流星群は凶兆だの吉兆だのとなんだかシリアスで難しげな話になるに違いない!!と思って覚悟して読み始めたのですが、途中で声を漏らしてフフッと笑いました……。そうでなくともお仕事小説風で忙しさの中にもちょっとほのぼのした感じがあったのに、ここで汎砂がそういう行動に出るとは……稀梢くんお疲れ様……。
作者からの返信
「書額堂」は第七話の「引き潮」で汎砂が告白するように、卜占(これもある種の「理論」ですが)に「記録」で対抗する組織でして、今回は記録が勝利した模様です(笑)
みんな流星だの火山だのと言ってますが、この作品最大の「怪異」は間違いなく「汎砂と稀梢」なんですよね……皇城に住む妖怪変化。
基本的に仙人みたいに澄ましきった汎砂ですが、彼もまあ、人並み(?)なところはある、ということで。ほかの省庁では「書額堂のトップふたりってちょっとへん」くらいの知名度ですが、書額堂内部では、彼らのことはよく知られていて(自分たちには危害を加えないことを含む)おかしな行動に出ても大丈夫です。みんな驚きません。
稀梢くんは……あとで城下町にご飯食べにいったんじゃないかと思われます……
第13話 うろこ雲への応援コメント
初めまして。Twitterのタイムラインでお見かけして以来、こっそりこっそり読ませていただいていました。一話一話が短いながらも、それぞれがドラマチックな物語になっていて、そしてそれらが積み上がることによって、大きな物語が現れてくるのが本当にすごいなあとうっとりしてしまいます。
稀梢が人でないものになった経緯も明らかとなり、そして最初の竹書を受け取った皇女松柏。いったい彼らの間に何があったのか、続きも楽しみにしております。
お邪魔しました!
作者からの返信
コメント、ありがとうございます(^.^)/
「ノベルバー」という11月中、30話の「お題」だけが提示されていて、そのお題でどんな話を書くかは自由、という企画に乗った本作、お題の関係で話が飛び飛びでやや読みづらいわけですが、その「飛び飛び」の部分も楽しんでいただけているようで嬉しく思っています!
松柏と稀梢が直接関わり合う話は、22話~23話、11/22~23公開で、しばらくさきになります。こちらも盛り上がる(当社比)予定なのでお楽しみいただければ幸いです。
第4話 紙飛行機への応援コメント
確かに、大きな戦乱のあった時代の人って多少の功績があっても「〇〇で死んだ」なんてことが問われたりしますよね。
しかし結局稀梢くんの従妹が後を継いだんですね……。ひとり娘だったから仕方がないとはいえ、いろいろ大変だっただろうな。
それにしても一足飛びで現代あたりまで来てびっくりしたというかめちゃおもしろかったです! 輸血用血液、保証付きの栄養食に笑わされました。
続きも楽しみにしています~!
作者からの返信
ご感想ありがとうございます!
自分の代でした政策が、子供の代で花開いたりもするんで……稀梢くんの従妹は後半にじっくり登場します。名君としては残りませんでしたが、実は、みたいな。お楽しみに(?)
一足飛びに現代は、「紙飛行機」のせいです……(笑)
ノベルバー、お題のせいで構成を凝らないといけなかったりして楽しいですね(^.^)
輸血用血液パック、稀梢くん、君以外にとってはそれ、食品やないんやで!
禎氏の庭への応援コメント
義翼は立派な皇帝になれるとも……!
松柏といい義翼といい、この家系は立派な人が生まれますね……いや教育がいいのか。
こうして親の帝王学が子供に受け継がれているのを見ると世襲制も一概に否定できるものではないなと思うことがあります。
一応前近代に比べれば教育制度が整っているはずの現代では親が施政者じゃなくても子が施政者になれるシステムがあるので別ですが、これくらいの時代だと帝室の乱れがダイレクトに世に反映されるというの、こういう教育の面もあるのかな、と思います。
だからこそ義翼は悩んでいるのかもしれませんけど……!
世襲制も直系じゃなきゃいけないわけじゃないんだよ。って、汎砂は言っているんだと思います、たぶん。
なんだか散らかった感想ですみません……!
いやー、それにしても洗い髪の稀梢くんセクシーですね。そしてそれを見せても平気なのは汎砂だけというのがまた信頼関係を感じられます。たまに異世界ファンタジーのお姫様の設定で「着替えで手伝いの人に裸を見られるのは慣れているはずだったのに恋人に見られるのは恥ずかしい」というのを見かけますが、稀梢くんもそれだったのか。お姫様だったのか……。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
このあたりの時代(近世くらいまで?)は、政治は世襲でやるのが一番、「経済的」だったんだと思います。古代ローマの共和制とか、古代ギリシャの民主制とかもありますけど、一長一短ありますし。
義翼くんは小さいときから「求められる型」に嵌まって生きてきて、それを自分の使命だと思ってるので、型にはまれない自分がかなりつらかったんでしょう……でも、そうじゃないんですよ、最後の最後は自分で決断できる余地がどこかにあるんですよ、型どおり生きても上手くいかないときは行かないものです、と汎砂は説得してるわけです。
わりとセクシャルな話をしているにもかかわらず、訓話など、色気のない話に終始してるところが、彼ららしい……(読者の見ているまえでは指一本触れてないのもポイントです)
稀梢くんは天然癒やし系で、一生懸命大人になろうとしてる義翼君とは対照的に、永遠の十九才なのでした。
この時代、夫婦間でも結っていない髪は見せないことが多いとは言え、毛先を整えるために髪を切ったり、洗い髪を見せたりするのは夫婦や親しい友人だけだったはずなので、「あなたにだけはこういう姿を見せても構わない」って、こう、ふとした言動で相手の懐に飛び込んでくるのが、ほんとに彼らしいと思います。
結論、汎砂、モテモテですね……という話でした……