第191話 今日も今日とて、葵さんは俺にお怒り?
「ちょっとゆうくん⁉何やってるの⁉」
お風呂から上がった葵は、二人で抱き合いながら寝ている俺たちに向かってそういった。半ば強引に……無理やり渚ちゃんに抱き着かされた俺。断れなかった俺にも責任はあると思うけど、今回は許してもらえませんかね?……人を傷つけることを極度に恐れてしまう俺は、相手の頼みを断ることができないんですよ。
……昔からずっと一緒にいて、心が通じ合っている(と思ってる)葵の頼み以外は。
「ゆうく〜ん。うへへ〜。」
渚ちゃんが起きていたのなら、まだ弁解の余地は残されていただろう。ただ、このように渚ちゃんはすでに寝てしまっている。……だから怒りの矛先は、全て俺に向くわけで。
『ゆうくん、昨日あんなに私、愛してるって伝えてあげたのに、こんなことするなんて信じられない⁉︎』
くらい言われると思っていたのだが、
「もう‼︎仕方ないんだから。」
と、何故かいつものように怒ることはなく、
「それじゃあ私も……えい‼︎」
などと言って抱きついてきたのだ。
……なんかちょっと、おかしな感じ。
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