葵さんと、『愛してるよゲーム　改』をした次の日である日曜日、俺は渚ちゃんと二人で、出かけていた。……葵も、優香さんと遊ぶ約束をしていたようで、朝早くから出て行ってしまったので、家には誰もいない。どうやら、そのことを知らない母さんは、俺たちの家を訪れたようで、母さんから、電話がかかってきた。

……渚ちゃんと遊んでいるのに、電話に出ていいものなのか。

俺がそう悩んでいると、隣にいる渚ちゃんは、俺が何と思っているか、察してくれたようで、

「いいよ。ゆうくん、電話に出てきても。……私、ここで待ってるから。」

と、そう言ってくれたので、俺はわき道に入り、電話に出る。

「もしもし、何の用？……今友達と出かけてるんだけど。」

さすがに、葵以外の女の子（しかも俺の婚約者を名乗る女の子）と、二人っきりで出かけていることなど言えないので、一応、名前を伏せておいた。

「ごめんね。そんなときに電話しちゃって。」

普段、母さんが俺に対して謝罪することなんてなかったので、何があったのか、不思議に思っていると……

「その、葵ちゃんとの結婚についてのことなんだけど……。」

あ、なるほど、そういう事ね。……忘れてたけど、やっと父さんと、話しがついたんだ。

「お父さんと話し合った結果、結婚はいったん、なかったことにすることになった。……さすがに15で結婚は、早すぎるって。」

うん。まあそれはそうだよね。15で結婚は、さすがに早すぎる。

……葵との結婚、なかったことになっちゃったのか。

ていうことはきっと、葵との同棲生活も、もう終わっちゃうんだろうな。

……葵と二人で暮らすの、最近は結構楽しかったんだけどな～。

そんなことを考えていると、

「でもね祐希、安心して‼祐希が大好きな葵ちゃんとは、同棲を続けられることになったから。……ただ、渚ちゃんって子も、一緒に暮らすことが、条件だけど。」

……。

「まあ、そういうわけだから、祐希、女の子二人との同棲生活、頑張ってね～‼」

……。葵さんだけでも、いろいろとやばいのに、そこに渚ちゃんが加わるとか。

母さんたちは自分たちの息子を、社会的に殺そうとしてるのかな⁉

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