第90話 ゆうくん、わたしにも、アレやって‼
「ゆうくん‼今日は私に、ゆうくんがご飯を食べさせて‼」
楽しかった、校外学習が終わり、家に帰って夕食の準備をしていると、葵が、
ぷぅ~
っと口を膨らませて、そんなことを言ってきた。
……可愛い。すっごくかわいい。……葵って、どんな顔をしていても、どんなことをしていても可愛いよな。それに天然だから、一緒にいて面白いし。こんな幼馴染兼、
お嫁さん(仮)がいて、俺は幸せ者だな~。
そんなことを、考えていると、
「もう‼ゆうくん聞いてるの⁉もし、聞いてなかったら、今日は私のお世話、全部してもらうからね⁉着替えもお風呂も、何もかも‼」
……。え、何そのご褒美⁉めちゃくちゃ嬉しいんですけど……大好きな人に思いっきり尽くせるとか、どんな幸せな役目だよ⁉控えめに言って最高‼『天にも昇る気持ち』って、今の俺みたいな気持ちのことを言うんだ‼
……すっごくうれしい、すっごくうれしいんだけど、そんな事態になってしまえば、
俺の理性が死んでしまう。だから、仕方なく、
「もちろん聞いているよ。葵に、『あ~ん』ってやって、ご飯を食べさせてあげればいいんでしょ?」
……あれ?俺なんか、やばいこと言ってない?
「うん。そうだよ~。……えへへ~、ゆうくんに『あ~ん』してもらうの、すっごく楽しみだな~。」
葵のとろけるような顔を見たら、自分が何と言ったかなんて、どうでもよくなってしまった俺であった。
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