第75話 ……この女、誰?

ふわぁ~。

そんなことを言いながら、私は目覚めた。


「ゆうく~ん、ご飯まだ~?」


私はそう言ってゆうくんが、いるであろうキッチンの方を見た。

すると……


「え⁉ゆうくんが、女の子になっちゃった⁉」


いつもの、かっこいいゆうくんではなく、私のように、花の髪飾りを付けた

美少女がキッチンに立っていた。

……誰?もし、あの髪飾りが、フクジュソウの花なら、優香なんだけど、

あの花は、フクジュソウではない。


「初めまして。私、ゆうき先輩の友達の、長谷川大輝の妹、長谷川日鞠です。

今日は、よろしくお願いします‼」


……長谷川大輝?あ、あの『ゆうくんの家来第一号』だかなんだったかの人か。

……でも、その妹が何でここに?それに、ゆうくんは?そう思ったものの、

挨拶は大事よね?

と、考えた私は、


「初めまして。ゆうくんの、幼馴染の神崎葵です。これから、よろしくお願いします。」


そう、日鞠さんに向かっていった。

すると……


「ただいま~‼」


そう言って、家来を引き連れたゆうくんが帰ってきた。

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