第196話 使徒覚醒①
「早速だが、ダンジョン行くぞ」
「ようやく修行開始か」
シコルスキーの爺さんが俺のレベル上げにダンジョンへ行くと言い出した。
ケストナー侯爵を勢力に引き入れた俺達は、河川港の街にあるシコルスキーの店の二階を根城にしていた。
『side boobs』2号店。
そう、おっパブだ。
いい店だ。店名が『横乳』とかセンスの塊かよ!
女の子達は基本、ノーブラ・タンクトップという出立ちである。控え目に言っても最高だ。
シコルスキーの奴、分かってる。
30分に一回のサービスタイムには、客の膝の上に跨り、要望があればタンクトップを脱いでくれる。
俺も2回ほど店の中で楽しませてもらったが、ツェツィーリアちゃんの冷たい微笑に耐えきれず、自重している。
ケストナーがサセ湖侵攻を断念した為、ようやく運営クエストを完了させることができた。
おっパブのサービスタイム中にステージに上がった俺は、職業進化を客と女の子達に見せつけてやると、大道芸か何かと思ったのか店内はソコソコ盛り上がっていた。
ツェツィーリアには普通に怒られたが、酔った勢いでやってしまった事だ。許して欲しい。
そんな事で150万Pを払って『真・職業進化』なるモノをポチッた俺に天の声が語りかけてきたんだが……
[真・職業進化を確認しました。使徒たる貴方の真なる職業を解放します。次の上限は20です]
———————————
ブラックホーク・珍太郎
レベル:50→1→3
職業:魔砲使い
力:165→170→178
魔:45→45→45
体:130→140→146
速:125→130→136
技:110→120→126
魔法・スキル
魔力反応装甲Ⅱup!、ハードポイントⅠ、射撃統制システムⅢup!、バレット改Ⅴup!、装弾数増加Ⅱup!、近接戦闘Ⅳup!、生活魔法改Ⅲ、身体強化Ⅲ、初級地魔術、隠密Ⅲ、察知Ⅲ、魔力操作Ⅳ 、魔力感知Ⅳ 、
称号
異世界人、使徒、魔弾の射手、死神【見習い】
—————————
レベルがいきなり1になったが、ステータスは下がる事がなかったので安心した。
ただし、あれだけ
真なる職業とやらは必要経験値が大幅に上がってる可能性が高い。
そう言えば、『賢者』であるミルフのレベルの上がり方も、他と比べて上がり方が遅い。
職業によって差があるのだろう。
しかし、コレで俺もとうとう『魔法使い』か!
ようやくふざけた職業とはオサラバして、テンプレ王道を爆進出来るのだ!
と、思っていたのだが……
「魔……砲……?」
おやおや?漢字で気付くの遅れたが、『魔法使い』ではなく『魔砲使い』だと?
また、騙された。運営にしてやられた。
[魔力タンクとオンラインします。現在のタンク残量は2,709,081,610MPです]
[魔砲陣が設定されました。現在の設定は口径に準拠してます。色は黒となります]
「どうかなされたのですか?御使様、あの御使様?」
ツェツィーリアが心配そうな顔で見てくるが、情報量が多くて頭が追いついてこない。
「大丈夫だ。多分。ちょっと出かけてくる」
店を出た俺は港に着くとバレットを水面に向かって発射した。威力は9mm弾程度のもの。
指の先端には直径1cmの黒い魔法陣が現れ、魔力タンク残量は2,709,081,609MPと変化していた。
生活魔法で炎を出してみるが魔力残量に変化はない。
コレ、運営さんに貢いだ魔石とか魔素がプールされてたって事?魔弾だけはここから魔力を補充してたと?魔弾をアホみたいに撃っても魔力枯渇をしなかったのはコレのせいか。
魔石のP《ポイント》変換だけじゃなかったのか。「レート低過ぎ!」とか思っていたが、こんなカラクリがあったとは。
魔弾の威力を段階的に分けて撃ち込んでいく。
5.56mmが3MP、7.62mmで5MP、ラプアマグナムが7。12.7mm・20mm・35mmと撃っていくと、それぞれ10、20、30と消費されていった。
ちなみに榴弾系はプラスαで多少必要MPが上がる程度である。
正直、プールされたMPを使い切れる自信がない。弾切れする事は一生ないかもな。
まぁ、悪いことではないから、いっか!
魔砲とやらがどれくらい消費するか、まだ分からんし。
しかし、
チートの一端を垣間見た俺は、それは一旦置いておくことにした。
おっパブに戻ると心配そうにしていたツェツィーリアに、オクトーバーフェストのビールガール衣装を渡して自室に連れ込んだ。
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