第148話 魔法使いvsまほうつかい

「ヘイヘイヘーイ!そんなんじゃ、この超絶スーパー凄腕冒険者!サカ=ナクン=サンは殺せないぜ?」


切り掛かって来る兵士達を掌撃で吹き飛ばし、突いてくる槍をいなして波動突きで血を噴き出させる。


散開した兵士達の弓矢をアームシールドで防ぐが、反対からの矢を右の脇腹と右足にくらう。

昨日の三人組は全然大した事なかったが、この正規兵達は中々やる。

斥候職冒険者風の革鎧には穴が空くが、矢は刺さらない。魔力を纏ってるおかげだ。


痛そうで痛くない、少しだけ痛い。ボルト


クソッ!ロングボウに気を取られてたせいで被弾した。コイツらの持ってるクロスボウちょっと痛いんだが?

よく見るとリム(弓の部分)に滑車が着いてる。

威力を高める為だ。

レバーを押して梃子の原理で弦を引くタイプで装填も速そう。


「小隊長!コイツ、矢が通りません!」

「牽制し続けろ!」


「そうはいかんざき!」

死にはしないが痛いもんは痛い


斥候や追跡、強襲に優れている猟兵隊は総じて装甲が薄い。青年指揮官の小隊長ですら胸甲のみで、あとは革鎧だった。


.45ACP弾でも通るな


『ストライカーカスタム』の為ライフル弾が使えない。

貫通力を気にしないなら、よりストッピングパワーの高い魔弾を使える。


ボルト(クロスボウ用の矢)を装填しようとする兵士達に.45ACP弾をフルオートでばら撒く。


6名いたクロスボウ兵達は、分間1200発で発射される魔弾に大穴を開けられ、引きちぎられるように血肉を撒き散らした。

一人だけ死ねなかった兵士は、血反吐を吐きながら腹からこぼれる内臓を必死に腹に戻そうとしている。


「魔法も使うかぁ!」

怒りの形相の青年士官がこちらを睨むと、左手で短杖を腰から抜いて向けてきた。

「燃えろ!」


魔力を感知し、体ごと首を振って回避すると、顔があった辺りに炎が発生し熱を感じる。

魔術ではなく魔法だった。

魔力を練り術式を介さず、射出型ではなく空間発生型の魔法だ。

飛んで来る魔法は防ぎやすく対処しやすいが、コレは感知すると同時にかわすしかない。


青年士官は「アレをかわせるのか……」と驚いている。


アイリーンが雑魚や少数を相手にする時に、魔術ではなく魔法を使うことが多いが、それ以外ではあまり使う奴を見た事がない。

それくらい魔力消費のコスパが悪い。

しかし、今のように感知されにくく、詠唱も魔法陣も要らない為、発動が早く回避されにくい。


前提として魔力保有量が多くないと連発できず、威力をあげようとすると消費魔力も馬鹿みたいに跳ね上がる為デメリットが大きい。

目標を単純に殺すだけなら魔術の方が何倍も効率的なのだ。


「やるな、小僧。今のはちょっとだけヤバかった」

魔力を纏っていれば大丈夫だろうが、火ダルマになりたくはない。


「燃えろぉぉぉおー!」

先程よりも大きく高温の炎が襲ってくるが、来ると分かっていればかわせるし、味方を巻き込む覚悟が無いのだろう、兵士を盾にすると途端に魔法を使ってこなくなった。


盾にした兵士の首を捻じ切るように殺すと、挑発するように笑ってやる。


「貴様ぁぁぁあ!!」

更にデカイ炎が発生するが、そこには俺はもういない。


高速で移動しつつ他の兵士に射撃を加え、的を絞らせない俺に特大の炎が襲ってくる。

部下の大半を殺されたブチギレ青年士官の渾身の爆発的な火炎は、俺がいた周囲一帯を火の海にした。



「今のは本当にヤバかった」

魔力を纏ってなかったら丸焼きにされてたかも知れん。超熱かったし、装備少し焦げてるし。


「ば、化け物め……」

装備以外はほぼ無傷で炎から出てきた俺にそう言うと、青年士官は魔力切れで力尽きたように倒れた。





————————


知ってた?

俺、短編書いたんだ……

でも、本当にクソみたいな短編だから読まなくていいよ?

イヤイヤ、ホント、本当に読まなくて……いいよ?(笑)

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