第4話 最弱のゴブリンになった


「けぷっ……」


少し水を飲んで落ち着いた。


画面を見ると、もう茶色い汚物が付いていない。


(あれはトラウマもんだよな……)


噂には聞いていたが、すごい破壊力だった……。

開発者の闇が見えたぞ。


(さて……じゃあステータスを確認しようか。)


俺がXボタンを押した瞬間


画面は青色に光った。



_________________________

            

            

ゴブリン  LV. 1        

               

HP.    1 / 1       

MP.    1 / 1   

              

ATK.       1   

DEF.       1

DEX.       1

AGI.       1


_________________________



「……ワオ」


俺の目が止まったのは、左の画面に写っているステータス。

ではなく、画面の右に写っている自身の分身だった。


視線が低い?

当たり前だ。


だって、身長180センチじゃなくて100センチなんだもん。


美少年?

ないない。


だって全身キュウリみたいなゴブリンだもの。



……まぁ、この世界では低くても50はあると言われているステータスの数値が、

全部1てだけでもすごいのだがな……。

さすがこのゲーム最弱の生き物だ。


(思った以上に、バグの内容がショックだな……なんでよりにもよってゴブリンなんだよ……)


……昔、俺はゴブリンに対してトラウマを抱くきっかけになった出来事があったのだ……。っと。まぁ、その話は置いといて……


俺はこの2年間ただ単に暇つぶしでこのゲームのバグを探していたわけではない。


俺は、このゲームを買ったとき。

一応、一度バグも何も起こさせずにプレイしようとしたことはあるのだ。

が、チュートリアルの時点で飽きた。


俺にはぬるすぎたのだ。


だったら、バグの1つでも起こしてからやったほうが面白いのでは?

と思ったので2年間の時をかけて、バグを起こさせた。


(しかし、今回のバグは、ゴブリンになること以外は本当に良いバグだ。)


俺はけしてMでは……ないが、


こういう人の数倍努力しないと勝てないことをするのは大好きだ。


(モブA)……それってMでは?


そんな事はない……ぞ?


「(さぁ、気を取り直して!)」


まずプレイヤーのほとんどが行く場所は決まっている。


そこは……


村だ。


この世界に村は、数キロ感覚で点々と設置されてある。


先ずは村に行って村人と仲良くなって、服や装備を貰う……


っていうのが定番なんだが、


なんせ今の俺はゴブリン。


この世界のCP達は、皆1体1体に人間のような感情、考え方を備えられている。


ゴブリンの俺が出たと知ったら、CP村人達は俺を見つけた瞬間、全力で殺しに来るだろう。


(モブA)じゃあどうすればいいの?


答えは簡単。


(仲良くせずに奪えば良い)


肥溜めがここにあるということは近くに村があるという証拠だ……


という事で、


早速近くにある村に強盗しに行きましょか。

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