第40話 女の子の日
久しぶりだなあ、こんなちゃんときたの
綺麗な血を見て思わず出た声
女の子の日は女の人である以上は、ずっと付き合い続けるもの
母は私が初めて女の子の日が来た時、涙しながら喜ぶと共に、仕事があるから、と祖母(父の母・母から見たら姑)に預けた
祖母は母と連携をとり、色々準備してくれたらしい
祖母と母は仲が良い為、不安がる私を他所に「冬さん、なぎちゃんどうしたらいい?」
「すみません…お義母さん、なぎ、おばあちゃんの言うこと聞いていい子にしてなね!」
なんて話をしながらテキパキと動いていた気がする
父や祖父は男家族な為、そういったことに疎い
後から聞いた話だと、父と祖父は正座で母と祖母から私の女の子の日スタートが始まったことをこんこんと説明されたらしい
その日の私はそわそわして、祖母に、パンツを見せてどうしたらいいのかうろうろしていた
その日の夜ご飯はなぜかお赤飯で、しかも3合とかじゃなく、10合だった
祖母と祖父が喜びすぎてお赤飯の注文を間違えたらしい
お赤飯の味は覚えていないけれど、みんなが喜んでいるからきっといいことなんだろうな、と笑っていた気がする
大人になって、母になり、今なら分かる
母が涙したこと
祖母が心配してくれたこと
全部わかる
私ができることは正しい性教育だろう
性教育は今、進化している
保育園児でも、お洋服で隠れている部分は人に触られないように守るように教えられている
私は男女別の性教育や、タブー視をすることが嫌である
タブー視した結果、正しく避妊ができず、妊娠してしまうケースもある
私がそのうちの1人だ
大人を批判したい訳じゃないが、男の子の親はもっと女の子のことを教えてあげて欲しい
女の子の親は男の何が怖いのかなどしっかり叩き込んで欲しい
傷つくのはいつだって女なのだから
私は女の子の日が嫌いだったけれど、今は少し安心する日になった
他の女の子もそうなるといいなあ、そう思う
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