第37話 四九日

12月16日


悠陽の四九日


悠陽はお腹の中で頑張ってくれた


それに応えられなかった私


母としてできることは、お花とお菓子、ご飯を用意することくらいで


そんなの、悠陽の命に比べたらいくらでもやれることなのに


私は悠陽がまた私のところに来てくれると思ってしまう


悠陽の幸せが私の幸せで


悠陽が幸せになれる土壌を作ってあげたかった


色んな出てくる感情は、全部過去形で


現在進行形じゃない


きっとそれが一番悠陽が空に飛んで行ったことを示しているのだと思う


私は悠陽がだいすき


毎日忘れたことはない


グラタン、食べてくれたかな?


お花、香りだけでも楽しんで


お菓子は1日1個だけど、今日はたくさん食べて良いよ


私は宗教は興味がなく、亡くなった両方の祖父の葬儀の時もどちらも違う宗派で、正直何が違うのかよくわからなかった


それでも四九日間は修行をする期間だ、とお坊さんに説法していただいて


悠陽はやっと修行が終わって天国に行けるのだ、そう思った


心の底から嬉しかった


本当に天国があるかわからない


でも確実に悠陽はじーじ達のところに行ってくれていると思ってる


私を大切にしてくれたおじいちゃんが、ひ孫の悠陽を大切にしない訳がない


だから私は、12月16日の節目を忘れない


大切なきみへ


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