第20話 シンデレラボーイ

名前を出していいのか、運営側に消されても困るため、名前は出さないが、あるバンドのシンデレラボーイという曲がとても共感できる


そのバンドは、結という曲やコンタクトケース、いつか、などという曲を出している


全て理解ができるか、と言われるとそうではないが、すごく気持ちを入れて聞きやすく、私の気持ちを体現してるのでは?なんて思うほどである



あれから私は悠陽のことを忘れたこともない


悠陽のパパのことを考えると熱が出るという謎の症状が現れ、私は熱があるのにポカリの代わりに酒を飲む酒カスっぷりである


ママとして情けない一方だ


しかし、今日は洗濯と掃除ができたのだ


なんにもできなかった時に比べてすごいと自分を褒めている


インスタグラムは怖くて開けない


なぜなら、悠陽のパパが「ラーメンの写真+匂わせ」を投稿してたから


私は悠陽を失ってから、ずっと悲しくて苦しんでいるのに、悠陽のパパはサークルやラーメンが優先のようだ


挙げ句の果てには「なんかあるならいえばいいじゃん、不満とかあるなら」とLINEが来た


今の気持ちを好きなバンドの歌詞風に表すなら、下記のようになるだろう


一晩だけ愛してくれた

それでもよかった

「好き」とか「かわいい」とか

女の子が求める言葉をたくさん紡いで


私にあなたの子が宿った

その子はお空にチート級移動

あなたは私を捨てた


死んで


あの一晩を無かったことにしたいのはどっち?

私?あなた?

なかったことになんかできない

もう私はママだから


大好きな君へ

ママのところに戻ってくる時は次こそ抱っこさせてね


こんなこと歌詞のように書いたところで、悠陽のパパは気づかないし、会いに来ることもないだろう


よっぽど借金を抱えた元彼の方が誠実だった


私は今日も1人


なんのために生まれてなにをして喜ぶ

分からないまま終わる そんなのはいやだ

忘れないで夢を 

確か私たちのヒーローはこんなことを言っていた


夢を忘れるなというのなら、それなりに幸せにしてほしい


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る