6話 VSオメガ 『Type-A-01 土竜』


 オメガ――それは『機甲戦記』シリーズの敵キャラである。

 彼らの目的は、荒廃しきった自らの母星の代わりに、地球を第二の母星とすべく人類を処分すること。

 ハリウッドのSFアクション映画でよく敵役として現れる、典型的な悪いエイリアンのような存在。

 デカくて強い異形の侵略者たち。

 それが前世の薄っすらとした記憶から描かれるオメガたちの姿。


 土帝の記憶で補足を入れると、現在の人類の目的はオメガたちに占領された地球の『侵略地』、その中心部にある『環境改変装置』の破壊である。

 『環境改変装置』とは、オメガたちが侵略を始める数カ月前に、地球各地に落ちた隕石の中に埋め込まれていた機械の便宜上の名称だ。

 名前が付けられた理由は、その隕石群中心とした数十万平方メートルの土地の気候が、地球の物理法則を無視して強引に作り替えられたからであり、地球には全部で7つの『侵略地』が生まれた。


 俺たちが来ている場所――太平洋の海に生まれた広大な陸の大陸――も『侵略地』の一つである。

 今いる場所や養殖場が建てられているのは、あくまでも強力な個体が発見されていない『侵略地』の外縁部ではあるのだが。

 二十年前の『初期侵攻』から始まるオメガの攻勢、初代『機甲戦記』の英雄たちがなんとか押し返したとはいえ、大きな痛手を被った人類は強力な個体が多数出現する中心部までは未だ攻めきれていない。

 しかし、俺が知っている『機甲戦記Ⅱ』の大筋のストーリーでは、本作の主人公とその仲間たちが『侵略地』を攻略していき、最後に降臨するオメガの親玉『マザー』を撃滅することとなる。


 ただし、そういった大筋の物語を知っていても今はあまり役に立たない。

 問題は、前世の記憶からこの世界の行く末をある程度知っているというアドバンテージがあっても、対オメガ戦闘に対する経験がないことだ。


【援軍には藤原訓練兵を送る。土帝訓練兵は引き続き現拠点の防衛を行うように】


 宮崎准尉の通信が続く。

 そうなるのか。


【準備ができ次第、山本兵長を追加人員としてそちらへ派遣する。以上……】


 プッ、っと通信が途切れる。


 脅威度の問題だ。

 現在進行形で襲撃されている拠点に強力な援軍を派遣し、襲われていない拠点には弱い兵士を置く。

 別に軍事的な知識が無くても分かる、 指揮官として当然の判断だ。

 自分とは異なり、十分な戦力として数えられるシオンさんが援軍として選ばれるのは当然だ。

 それに対して疑問はない。

 ない……が、 タイミングが臭い。


「話しはまた後で……だな。じゃあ、俺は行ってくるぜ」

「ああ、シオンさんも気をつけて」

「てめえに心配されるほど弱かねぇよ

「ハハッ そりゃたしかに 」


 心配が必要なのは兵長が出撃準備を終えて、こちらに到着するまでの時間、一人でこの場所に残る俺だ。

 仮に敵が来たとしても、撤退命令が出るまで逃亡はできないし、そもそも敵に後ろを向けて上手く逃げる方法なんて知らない。

 一人で待機なんかしたくはないが、養成校に入校して訓練生待遇になった時点で、民間人とは区別された軍人待遇。

 上官の命令には必ず従わなければならない。


 ゲームでは主人公が軽い作戦無視を戦果でカバーするなんて展開もあったが、今の俺は軍人として不適格として判断されて養殖場行きになった身分。

 命令無視なんて汚点が増えれば、最悪、処刑もありえるだろう。

 確か、土帝の死亡シーンの一つに重要な戦略物資を捨てて逃亡した罪で死ぬルートもあったし。

 有望視されている主人公や自ら望んでここへきたシオンさんたちとは違い、俺や兵長のオッサンのように罪人待遇の人間は一つの失点が致命的となる。


「じゃっ!」


 軽い一言と共に、シオンさんと彼の『士魂参式』は急加速して飛び去った。

 背中の推進装置ブースターから白色の炎をまき散らしながら、一瞬で彼の姿が豆粒のように小さくなる。

 エネルギーの消費は激しいが、コアの力を推進装置に流し込むスロットル調節弁を最大限開放すれば、アルファの最高速度はマッハ近く、つまり時速千km以上は出せるようになっているらしい。

 まだ俺は試したことがないけれども。


――ウィーン、ウィーン。


 一定の動作で障壁を組み立てる無機質な建設機械を眺めながら、剣をグッと握り込む。

 

 まだ、山本兵長の強さを見たことがないが、彼も現役の軍人だ。

 今の俺よりも弱いということはないはずだ。

 たった数十分、待っているだけで心強い味方が来てくれる。

 なのに、どうして悪寒が止まらないのだろう。

 

 時間にして数分程度の経過。

 だけども、孤立した戦場は想像以上の圧迫感を感じさせる。


「スゥー」


 深呼吸というほどではないが、少し深めに息を吸う。

 緊張のし過ぎも良くないよな。

 中学時代にやっていた部活の初試合で、ガチガチに緊張してミスを連発したことを思い出す。

 動くにあたって過度の緊張は足枷にしかならない。

 しっかりと落ち着けば、『侵略地』の外縁部に現れる弱いオメガ相手に、味方が駆けつけるぐらいまで身を守ることぐらいはできるはず……。


【――土帝訓練生、計測器に反応があった。土中からの侵入に気を付けろ!】


 けれど、時間は待ってくれなかった。

 准将の緊急通信が入った瞬間、目の前の地面が隆起する。

 

「うぉっ!?」


 慌てて後ろに跳ぶ。

 が、右足のひざ下あたりに感じる熱。

 メーターをチェックすれば、アルファのエネルギー残量が二割ほどごっそりと減っている。

 恐らく、機体の破損を防ぐ緊急防御用のシールドが右足の下部に発生したのだろう。

 攻撃を受けた、ということは……。


「……モグラ!!」


 目の前には動物のモグラを凶悪なヴィジュアルに変化させ、そのまま巨大化させたような怪物。

 爛々と輝く紅目は吊り上がり、メタリックな色を帯びている爪は獲物を抉るように硬く、鋭く、大きい。

 体長だって二足歩行で立てば『士魂参式』と同程度の20m級の大きさがあるだろう。


 この国の識別番号では『Type-A-01 土龍』と名付けられているオメガだ。

 『Type-A』は群れず、特異な能力を持たない、純粋な身体能力のみで襲ってくるタイプ。

 宇宙人のくせにやけに地球原産の生き物と酷似しており、プレイヤーからは番号タグを省略して単純にモグラと呼ばれていた。


「キュウ~キュウ~」


 高く可愛らしい鳴き声に反して、こちらを睨みつけるような暴力的な紅目。

 瞳と同じくこちらに向けられた凶悪な爪先からは煙とバチバチとした電気の波が立ち昇っている。

 それはシールドが発生させたエネルギーの余波。

 さっきのダメージもあの爪にやられたのだ。


【――土帝、計測している貴様のエネルギー量が急速に減ったぞ! 何があった?】


「……敵です。土竜一体の奇襲を受けました」


 モグラから目を離さないようにして、声を絞り出す。


【――よし、ならば当初の任務通りに建設機械を護衛しろ。訓練生には荷が重いだろうが、それが貴様の仕事だ】


「了解……です!」


 剣先の震えが止まらない。

 目の前に構えた頼もしいはず鋼鉄の塊がひどく小さなものに見えた。




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 「『チェンジ7』」


 音声認識により、最大で10まで用意されているスロットルの解放レベルを7にまで引き上げる。

 攻撃に気が付けたというのに回避が間に合わなかった。

 あの爪でバラバラに引き裂かれるのを避けるためには、高速機動に慣れていなくてもアルファの速度を上げなければならない。

 

 「おちつけ大丈夫、モグラの行動は頭に入ってる」


 自分に言い聞かせる。

 多少動作が拙くなっても、速度が上回っていれば十分に対応できるはず。

 モグラは学園の対人戦(アルファ相手の模擬戦)で少し鍛えた主人公なら圧勝できるオメガの中でも代表的な雑魚で有名なのだ。

 火力と耐久力だけはオメガらしい高火力なのだが、地上での速さはそれほどでもない。

 地中からの高速奇襲も、地面の隆起という予兆がある。 

 ゲーム下手の実況者でも、対人戦でアルファの操作に慣れてしまえば、余裕で倒せてしまう敵でしかなかった。

 でも。


「キュウ~キュウ~」


――ガチンッ! ガチンッ!


「アレに近づくのは怖いから……『ガトリング』!」


 巨大な二対の爪を鳴らすよう動かすヤツに近づくのが正直、怖い。

 だから、左腕に内蔵されているガトリング兵装を展開。


――ガガガガ! ガガガガ!


 防衛対象である建設機械から離れながら射撃を続ける。

 しかし。


「キュウ!? ……キュウ~♪」

「やっぱダメか」


 初めは驚いた様子を見せたモグラも銃弾の威力に慣れたのだろう、余裕の声を響かせ始める。

 それは想定の範囲内、土帝の記憶にあった通りだった。

 

 『機甲戦記』シリーズ内において、どうしてアルファがオメガの天敵とされているのか?

 前世の自分は単純にアルファが強い戦闘能力が高い兵器だからだと思っていたが、事実は異なる。

 よく考えてみれば、アルファは速度では戦闘機に劣り、広範囲への破壊力ではミサイルに劣っている。

 だが、オメガたちは硬い外皮や不可視の障壁によって身が包まれており、単純な攻撃の通りが極端に悪いのだ。

 アルファ開発以前の軍隊がオメガたちによって蹂躙された理由でもある。


 しかし、隕石内部に埋め込まれていた『環境改変装置』やオメガの心臓部の一部に組み込まれている『メテオライト』と名付けられた鉱石、そこから放たれるエナルギーには彼らの不可解なぐらい硬い外皮や障壁を失わせる中和作用があった。

 『メテオライト』はアルファの動力源コアにも使われており、機体を動かすために発生させたエネルギーの余剰分を武器に流し込む機構システムが備えられている。

 それが、アルファが対オメガ兵器と呼ばれる大きな理由だ。

 だが、アルファから離れていく、つまり発射から着弾までに付与したエネルギーの減衰が起きる射撃武器には、基本的に大きな特攻効果が働かない。


――ガッガッガッガチン!


「クソ、弾切れ!!」

「キュウ~♪ キュウ~♪」


 射撃しながら円を描くようにジリジリと動いたことで、建設機械のある方向からモグラの視線を外すことはできたが、肝心の時間稼ぎとヤツへのダメージは微々たるものだった。

 嬉々として叫ぶ様子からは大したダメージが入っているようには思えない。

 流石は高い耐久力のせいで弱い割にレベリングには向かないとプレイヤーたちから評されていたモグラだ。

 近接型の『士魂参式』が装備しているガトリングガンの性能があまり良くないのも大きな理由だろうけど。


「キュウ!!」


 来るか!?

 一際、高い声をモグラが叫ぶ。

 だが、その場から動く様子がなく、地面に爪を突き立てる。

 まさか、また地中に潜ってからの奇襲か?

 だけど、それはさっきも味わった。

 その上、スロットルを開放した今なら、今度はもっと上手く避けられるはず……。


「ハッ!?」

「キュウ~♪」


 違った。

 モグラの両手には大きく抱えられた土の塊。

 ヤツが地面を掘ったのは潜るためではなかった。

 投擲するための飛び道具を作り出すためだったのだ。


「そんな行動パターン見たことねえ!?」


 まさか、さっきの射撃を見て飛び道具という概念を理解した?

 『環境改変装置』が代表的なように、設定上オメガはかなり高度な知的生命体としてデザインされているらしい。

 主人公や英雄たちの活躍を必要とするほど世界が追い込まれるには、それぐらいの強かさを持つ敵でないと説得力が生まれないと言われればそうだが、ゲーム内ではあくまでも予めプログラムされた行動しかとってこない。

 『機甲戦記Ⅱ』にも、敵AIがプレイヤーの行動を学習するシステムは無かったはずだ。

 ゲームでは存在しなかったモグラの動き。

 ここがゲームの世界であっても、全てが予定調和プログラムされたの世界ではないことを実感した。

 

 というと……死亡フラグも必ず発生するとは限らない?

 しかし、そんなことを考える暇を目の前の敵は与えてはくれない。


「キュッ!!」


 豪速で接近する土塊の塊。

 中には岩石も混じっているだろう。

 当たれば無傷とはいかない。

 でも……。


「見えっ見えだぜ!」


 雑魚と評されるモグラは機動力は高くない。

 投擲の予兆が……標的に目を向けて腕を振りかぶるまでの緩慢な動きが目視できた。

 シオンさんみたいな攻撃の呼吸を読むなんて芸当はできないが、地上に出たモグラの動きぐらいなら十分に対応可能だ。


 シュンッ、と右へステップを踏んで飛来する土塊を回避する。

 地面に着弾した土塊が砕け、ガツガツと弾けた小石が飛び散る。

 しかし、大したダメージにはなっていない。


 敵の動きが十分追いついていけたことで、近づく恐怖も少し和らいだ。

 前進の姿勢を構える。

 守勢に入るのは悪手だ。

 地面の隆起という予兆があるとはいえ、ヤツが高速化する土中に潜られるのはやはり危険。

 有効打を与えるためには、ヤツの動きがノロい地上の接近戦でカタを付ける。

 

「ハッ!?」

「キュ~♪」


 前へ踏み込もうとして気が付いた。

 急速に画面を満たす土煙。

 思い出すのは先ほど避けた土塊。

 たとえ、弾けた小石の威力は気にならなくても、土塊が高速で砕ければ大量の土が空中にまき散らされるのは当然!!


「邪魔だ!」


 剣を大きく振り払い土煙を振り払う。

 しかし、モグラの元いた場所にあったのは大きな穴のみ。

 ヤツはどこへいった?

 背筋が凍る感覚を味わいながら耳を澄ます。


――ド……ドド……。


 音が聞こえる。

 地中を削る音。


――ド……ドド……ドドドドドド!!


 急激に大きくなる音。

 そして、前方の地面が再び隆起する。 

 咄嗟に後ろに跳ぼうとして……気付く。

 

「来ない!? まさかフェイン……」

「キュッ!?」

「トッ!?」


――ガギィン。


 振り向きざま、咄嗟に繰り出した切り上げの剣撃がモグラの爪とぶつかり、大きな金属音と激しい火花が飛び散る。

 紙一重だった。

 シオンさんに教えてもらった剣の振りと呼吸を合わせる動きがなければ、爪の威力を削ぐ斬撃を瞬時に繰り出せなかった。

 ヤツに高い学習能力があることを知らなければ、どうせ同じ行動しか取らないとタカをくくって、フェイントの可能性に気付けなかっただろう。

 

 爪を弾かれたモグラの腕は大きく開き、目に飛び込むのはがら空きの胸。


「うぉおおお!」


 切り上げた剣を構えたまま、胸に向かって飛び込む。


「ギュッ!?!?!?!?」


 ズブリ、っと胸に剣が侵入していく。

 溢れだす鮮血と急速に力を失うモグラ。

 やった……のか?


「キュッ!」


 前進を止めた瞬間、ダラリと下げた腕をアルファの腰に回して抱き着いてくるモグラ。

 クリンチか!?

 ギリギリと機体が締め上げられる。

 ヤバイ、逃げられない。


「バカ野郎! 油断すんじゃねぇ!」

「ギュッエ……」


――ズドン。


 通信装置から聞こえる聞き覚えのある声。

 頭部を破裂させたモグラ。

 遅れて聞こえる発砲音。

 

「……兵長?」

「あぁ、待たせたな」


 到着。

 というわりには、兵長の登場しているであろうアルファの立ち位置はかなり遠かった。




♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦



「兵長……ただの飲んだくれじゃなかったんですね」

「あぁ、元々は猟師の家系でな。射撃だけは得意なんだ」


 猟師ってすごい。


 長距離狙撃。

 先ほどモグラにトドメを指した一撃は兵長の『電光』による攻撃だった。

 『電光』は一丁の猟銃ライフルにリソースを偏らせた射撃特化機。

 その弾丸はオメガへ有効的な長射程火力ととなり得るものの、機動性や自衛能力の低さから不人気の機体。

 量産機なので、俺自身も搭乗できる機体ではあった。

 が、選ぼうとはとてもじゃないけど思えなかった。

 兵長のように数km離れた場所から敵を打ちぬける自信が全くなかったからだ。

 

 自分の手による操作が効く剣、それを主力とした『士魂』のほうが何倍もマシに戦えると思ったのだ。

 

「小僧、お前は初戦闘なりに良くやったと思うがまだ詰めが甘い。こいつらにも地球上の生き物と同じように、心臓や脳があるのは知っているな?」

「はい。オメガの謎の一つとして有名ですから」


 あー、なんだったか。

 オメガが地球産の生き物と酷似している部分があるのにも理由があった気が……。 


「なら覚えておけ、動物を狩る時も一緒だが、生き物は心臓を破壊されても即死するとは限らないんだ。完全に無力化させたいなら一撃で脳を破壊するしかない。さっきみたいにな」

「肝に命じときます」

 

 モグラの最期の組み付き攻撃で身をもって知ったことだし、なにより命の恩人の助言だからな。

 敵の弱点を突くことも常に頭に入れておこう。

 この世界は、可視化された体力ゲージを0にしないと敵を倒せないゲームの『機甲戦記』とは異なる。

 即死を狙っていくことも十分に可能なはずだ。


 ただ、オヤジの雰囲気が昨日までと違って妙に気色悪い。

 いままでのラフな様子から一転して、冷静さが強く感じられる声音。

 もしかして、銃を持ったり戦場に立つと性格が変わるタイプなんだろうか。

 一緒に戦う仲間としては頼りになるんだけど。


――ド……ドド……ドドドド!


「……敵の新手みたいですね」


 頼りになる狙撃手が横にいるからなのか。

 それとも、仕損じたとはいえオメガを一人で瀕死にまで追い込めた自信なのか。

 今度は動揺が少なかった。


 ボコリ、っと地面の隆起と共に現れたモグラの爪を回避し、頭部目掛けて剣を振る。

 取った!

 自分の成長を密かに喜びながら、記念すべき戦果を勝ち取ろうとして……。

 

――ドスン。


「へっ!?」

「あっわりぃ。横取りしちまった」


 銃弾は剣よりも速し。

 間髪入れずに放たれた兵長の弾丸がモグラの眉間に吸い込まれていった。


 このオヤジ、絶対にサブストーリーかDLCのメインキャラだろ。

 化け物染みた技量を持つ兵長を見て、そう思わずにはいられなかった。

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チェリーズ・エンペラー 踏み台転生者の華麗なる英雄譚 @amami-jp

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