第30話 弱み

身体が弱く、若い頃から病気がちだったと話す梅さん


ちょっぴり、スタッフと距離を置こうとする姿がある


だから、近づきすぎずに距離を置く

でも、話しかけやすいような雰囲気作りは心掛けた


「いつも元気ね。」そう話す表情が少し冷たく感じた


「そう見えますか?数年前は私は1年近く寝たきりだったんです。

時間をかけて仕事復帰できましたけれど、今でも、ちょっと無理すると身体は

すこーし悲鳴をあげます。身体が思うように動かないつらさ。私わかります。

同じではないかもしれないですけど。」


あまり自分のことを患者さんに話すことはしないけれど、梅さんには話した


急に表情が変わって、私の肩に手をおいて 今までに見たことのない優しい顔で

「無理しちゃだめよ。」とさすってくださった


身体がつらい時に、元気な人の存在がつらく感じることが

自分が寝込んでわかっているから、自分の弱みを見せた


弱みにつけこむとか 弱さって

あまりいい言葉に聞こえないけれど


弱い部分でいたわり合えることもある

根底に、思いやりがあれば・・・ね



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