第37話 澪視点②
和樹くんが寝るのを見届けた後、私はしばらく寝顔を見つめることにしました
可愛いですね
さっきは私のことを攻めていたのに一転して無褒美な姿を見せられ、胸がキュンとします
、、、、、、キスしたら怒るでしょうか?
いや、和樹くんなら笑って喜んでくれるはずです
、、、そうだと信じたいです
その時、私の頭はほんの少し前のことを思い出していました
悩みを和樹くんに打ち明けたことです
前までは、和樹くんがつらそうな顔をした時に私が彼を支えなければならないと思っていました
でも、今回は逆に私が支えられちゃいました
ここで大事なことに気づけたんです
『一方が相手に依存するだけでは、そんな関係はすぐに崩れてしまう』と
だから私は悩めてよかったです
悩みを告白することで、私と彼の関係がより深まった気がするので
また彼の口を見て、キスの味も思い出していました
先程、私は初めてのキスを交わしました
私も彼も初めてだったので不安はありましたが、そんな不安はすぐに吹き飛びました
だって、彼とのキスがとっても気持ちよかったから
唇が合わさった途端、甘くて心地よい感覚が頭を貫いて、彼を味わうことしか考えられませんでしたね
はしたない女と思われていないでしょうか。 不安です、、、
2回目は和樹くんがからかったので、私からすることにしました
『シチュエーションを変えてして欲しい』と無茶振りを受けましたが、、、
単にキスするだけでは面白みがないと思い、彼を胸に抱いて少し話をしてからキスをする作戦を決めました
すると彼がキスすることを忘れて寝ようとしたので、私は少しモヤッとして、
後ろから彼に抱きつき、愛を叫びながら熱烈に彼の唇を奪いました
今思えばお恥ずかしい話です、、、
でも、私は1回目よりも気持ちよかったですし、彼が珍しく呆けた顔をしたので、その分のリターンはありましたね
ここまでが今日の夜起こった出来事です
しかし、私はやり残したことが一つあります
そう考えながら彼が起きないようベッドから立ち上がり、デスクへ向かいます
そして上にあるノートを畳んで棚にしまいました
このノートには、恥ずかしいことをたくさん書いてしまっているのです、、、
具体的には話せませんが、お母様からの信頼を得るために方法を模索していたところ、色々妄想してしまってーー
ということです
彼に見られなかったことが幸いです。 本当に
これも彼は驚きながらも笑ってくれるのでしょうが、私のメンタルがもちません
やり残したことを終え、ベッドに戻ります
勿論、彼を起こさないように慎重に、、、
和「ぅぅん、澪さん、大好きだよぉ、、、、」
! び、びびビ、ビックリしました!!
、、、、寝言、ですよね?
思わず声を上げちゃいそうになりましたよ、、、
しかも寝言でも愛を囁かれるなんて、嬉しすぎます
これは私のほうが寝れなさそうですね、、、
しかしこのまま負けっぱなしでは嫌ですね
和樹くんも寝ていますし、少しいたずらしちゃいましょう
そう決めて彼の耳に顔を近づけます
澪「、、、、和樹くん、大好きです。 愛してます。 、、、おやすみなさい。」
こころなしか和樹くんが笑ったような気がします
無意識だとしても、愛が伝わったことが少し恥ずかしいですね
それじゃあ、寝ましょうか、、、、、おやすみなさい
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