お祭りにはリュックで行くといい 〜ゆきちゃんと河川敷〜



「いっぱい買っちゃいましたね」



「……うん。ねぇ、ゆきちゃんそれ何に使うの?」



「このライトセイb……」



「光る棒ね。なんかその名前しっくりくるけど」



「かっこよくないですか? しかも綺麗ですよ」



「祭りの時はそうかもしれないけど、家に帰ったらなんでこれ買ったんだろうってなるやつだよね……。あと頭」



「お面ですか?」



「そう。三つも買ってどうやってつけてるのそれ……」



「どれを買おうか迷ったので結局四つとも買うことにしました」



「頭の右と左と後ろについてるけど、もう一個はどこについてるのさ」



「左肘です」



「バイク乗るんじゃないんだから、そんなところガードしなくても……」



「あっ! 落ちちゃいました。おとと……」



「ん? 何か転がってきたよ。スーパーボール?」



「あ、ありがとうございます。ポケットに入らなくて……」



「光る棒とお面とスーパーボールって、お祭り楽しみすぎでしょ……。まぁ、楽しむ分にはいいんだけど」



「あっ、ごめんなさい。また……」



「水風船が転がってきたんだけど……。こんなのどこに隠し持ってたの……?」



「あっ」



「今度は何?」



「射的で当てた招き猫が逃げました!」



「招き猫は逃げないよ」


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