中華を食べよう!



夢葵「えっと、この辺かなー?」



侑希「あんまりお店のなさそうなところに入ってきたけど、ほんとにあるの?」



夢葵「あるって。スマホが言ってるんだからさ」



ゆき「あ、あれじゃないですか?」



夢葵「あ! ここだよ!」



侑希「おー、いかにも老舗中華料理屋って感じだね」





店員「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」



夢葵「うーん、ゆきさん何食べる?」



ゆき「中華料理屋さんといったらやっぱりは絶対食べたいですね」



侑希「全く僕の知らない料理ばっかりだけど……。僕は炒飯と餃子も食べたいな」



夢葵「おっけー。じゃあ、それ全部頼もうか。すみませーん」



店員「はい。ご注文は?」



夢葵「回鍋肉と麻婆豆腐と青椒肉絲、あと、炒飯と餃子ください」



店員「わかりました」



侑希「夢葵、ゆきちゃんのあれでよくわかったな」



夢葵「中国語わからなかったらそうやって読んじゃうよね」



侑希「そう……? と、いうか、このお店、ご夫婦のお二人でやられてるのかな」



夢葵「そうっぽいね。中国の方みたいだから本格的なおいしい中華食べれるらしいよ」



ゆき「いいですね。ちなみに夢葵ちゃんはなんでこのお店を知ったんですか?」



夢葵「会社の人の口コミだよ。あんまりネットでは有名じゃないらしくて」



侑希「へー。だから、メニューもこんなに安いのかな」



店員「お待たせしました」



ゆき「わあ! すごいです! めっちゃおいしそうですね!」



夢葵「早くあったかいうちに食べよう」



侑希「じゃあ、いただきます。僕、青椒肉絲をちゃんとしたの食べたことないんだよね……。どれどれ……、あむ」



ゆき「私は最初に回鍋肉いただきますね。あむ」



夢葵「じゃあ、あたしは麻婆からにするね。はむ」



侑希「……」



ゆき「……」



夢葵「……」



侑希「え……? うますぎない……?」



ゆき「思いました……。回鍋肉ってこんなにおいしいものでしたっけ……?」



夢葵「期待通りだね。やっぱり、こうやってひっそりと営業されてる中華屋さんっておいしいんだよ」



侑希「夢葵ってもっとおしゃれなごはん屋さんが好きなイメージあるけど……」



夢葵「いやいや、中華は中国の方がご夫婦で経営されてるようなお店は間違いないから。ほんとにおいしいものをお腹いっぱい食べたかったら、こういうお店が一番いいんだよ」



ゆき「侑希さん、も食べていいですか?」



侑希「いいよ。全然食べて。って、って絲のことか。それだけ読み方おかしいでしょ……」


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