将棋ぱーとすりー 〜侑希さんの姉妹〜



弓槻ゆづき「おい侑希。久しぶりに将棋やらねぇか?」



侑希「将棋? なんでまた?」



弓槻「別に何もねぇよ。久しぶりにやりたくなっただけ。夢葵じゃ相手にならねぇから」



夢葵ゆめき「弓槻ちゃんになんて勝てるわけないでしょ。侑希、コテンパンにしてやってよ」



侑希「いいよ。やろうか。こっちもゆきちゃんじゃ相手にならなかったからね」



ゆき「酷すぎませんか……?」



弓槻「せっかくだし何か賭けるか」



侑希「お、いいの? そんなこと言っちゃって」



弓槻「お前余裕だな。じゃあ、そうだな……。明日の夢葵の荷物持ちでどうだ?」



侑希「笑止。明後日あさって筋肉痛になるのは姉さんだよ」



夢葵「あたしそんなに買わないよ」



弓槻「じゃあ、行くぞ」



侑希「いざ!」





弓槻「ぬぬぬ」



侑希「ぬぬぬぬぬ」



弓槻「ぬぬぬぬぬぬぬ」



夢葵「ねぇー。ひまー」



侑希「ぬぬぬぬぬぬぬぬぬ」



ゆき「長いですね。なかなか勝負がつかないみたいです……」



夢葵「ねぇ、ゆきさん。弓槻ちゃんたちほっといて二人でカフェにでも行こうよ! こんなの観ててもしょうがないし」



ゆき「ぜひ! そうしましょうか」



弓槻「こう動くと、角行が……。でも、こっちだと……」



夢葵「期間限定のオレンジパッションフルーツ味だって! めっちゃおいしそうじゃない?」



ゆき「いいですね! 私それにしようかな」



侑希「こっちで攻めると……。いや、ちがうな……。うーん。待てよ……、ここで桂馬を置くと……」



夢葵「ねぇ〜、弓槻ちゃん、侑希。今からカフェ行くけど、行く?」



弓槻「ぬぬ……」



侑希「ぬぬぬぬ……」



夢葵「はぁ。もう行こ。ゆきさん」



ゆき「え、でも……。そうですね」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る