昨日の続き 〜ゆきちゃんとごはん〜
侑希「もういいよ、別に。お金返してくれれば」
夢葵「そうだよね。あはは、今日はあたしが奢るから侑希もゆきさんもいっぱい食べてよ」
ゆき「私は別に自分で払いますけど……」
侑希「じゃあ、夢葵。遠慮なく頼むよ」
夢葵「どうぞお食べくださいお兄様」
侑希「ぷはーっ。いっぱい食べたなー。おいしかった」
ゆき「侑希さん食べ過ぎじゃないですか? いくら夢葵ちゃんが出してくれるからって」
侑希「いいのいいの。勝手に僕のアカウントで買い物してたこいつが悪いんだから」
夢葵「あ、あの、お兄様?」
侑希「ん? 何?」
夢葵「その、えっと、とても申し上げにくいのですが、その、お願いごとといいますか、頼みごとといいますか……」
侑希「何が言いたいんだよ。はっきり言って」
夢葵「その、お願いごとでして……、えっと、今日のごはんはあたしが奢るから、その、今までのを大目に見てほしいなーって……」
侑希「ん? どういうこと?」
夢葵「えっと、今日の分はあたしが支払うから、今まで侑希のアカウントで買った物を見逃してほしいなって……」
侑希「あ? 何? 夢葵は今日の二千円分のランチを奢るから今までの七万円くらいを見逃してほしいって言ってるわけ?」
夢葵「ひぃぃ……」
ゆき「ちょっと侑希さん。夢葵ちゃん怖がってるじゃないですか」
侑希「いや、そう言われても……」
夢葵「お願いします一生のお願いです」
侑希「だからさすがに七万近くを見逃すのは……」
夢葵「お願いしますお兄様! 百円あげるから許してください!」
侑希「七万よこせよ」
ゆき「侑希さん。私からもお願いです。見逃してあげてください」
侑希「なんでゆきちゃんも?」
ゆき「夢葵ちゃんがこんなに謝ってお願いしてるのに……。ひどいです。侑希さん」
侑希「なんで僕が?」
夢葵「お願いします! お兄様!」
侑希「はぁ……。わかった。じゃあ、今日のゆきちゃんのお代も夢葵払ってね。それでいいよ」
夢葵「はい、ぜひそうさせてください」
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