「ぬ。ぬぬぬぬぬ……」

「ん？　ゆきちゃんどうしたの？」

「ぬ、ぬぬ……」

「ゆきちゃん？　どうしたの？」

「あ、侑希さん。実は仕事でパソコンを使わないといけないんですけど、セットアップがなかなかできなくて……」

「ああ、そうか。学校の先生はパソコン使うんだよね。うーん。僕そういうの苦手なんだよな」

「やっぱりセタップより大変身の方がいいでしょうか？」

「ごめん、なんの話？」

「ここでどうしてもつまっちゃうんですよね……。メールアドレスの登録がどうこうって……」

「『このメールアドレスはすでに設定されています』？　設定できてるんじゃないの？」

「設定できてるんなら先に進めるはずなんですけど、こうやって『メールを登録してください』って、出るんです」

「ぬぬ。ほんとだね。あれ？　なんでだろう？　説明書にはなんて書いてある？」

「特にこの件については何も……」

「ぬぬぬ。メールを設定しようとしても、すでに設定されていますって出るのか……。えぇ、わからないな……」

「サービスセンターに連絡しますか？」

「僕ちょっとそういうのも苦手なんだよね……。ゆきちゃん電話する？」

「私も苦手です……。誰かこういうパソコンに詳しい人知りませんか？」

「あー。姉さんが得意かもしれない」

「あ、なんかパソコン使ってお仕事してるって言ってましたね。よし、弓槻（ゆづき）さんに登場してもらいましょう！」

「いや、ちょっと遠いからね……。って、どれだけみんなを登場させたいんだろう。作者は」

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