よかったです



「ゆ、侑希さん……?」



「ん? どうしたの?」



「いや、その……、なんか今日イライラしてますか?」



「え? 態度に出てた?」



「なんというか、雰囲気がちょっと違いました。口数が少ないですし……。何かあったんですか?」



「うーん。まぁ、仕事のことでなんだけど……」



「仕事でうまくいかなかったんですか?」



「えっと、というよりは仕事の人間関係かな。なんていえばいいだろう。その、愚痴になっちゃうんだけど、仕事が僕ばっかりに押し付けられるんだよね。そんな気がするだけかもしれないけど。それでちょっと、ね」



「そうですか……。なんかこんな侑希さん初めて見ました……」



「……そう? そんなにかな?」



「かなりだと思いますよ。大丈夫、ですか? 大きなストレスになってないですか?」



「なってない、ことはないかな……。明日も仕事行けばいっぱいたまってるわけだし……、っ」



「……どうですか? こんなことしかしてあげられないですけど、少しは気持ちが楽になってくれれば……」



「……うん。気持ちいい。ありがとう。やっぱり、ゆきちゃん大好きだよ」



「……よかったです。侑希さんの気が晴れるまで離れませんから」


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