ゆきちゃんと帰省編 その四
侑希「やっと着いたね。北海道」
ゆき「帰ってくるの本当に久しぶりです。やっぱりいいですね、地元は」
侑希「うおおおお。さむっ。なんじゃこりゃ」
ゆき「この寒さも懐かしいです。って、侑希さん。北海道って言わないでください。まだ決まったわけじゃないです」
侑希「もういいでしょ。読者さんもみんなわかってるよ。あー、さむさむ」
ゆき「でも、もうすぐ到着ですよ」
侑希「結構田舎の方だね。電車降りてからかなり歩いたよ。雪もめっちゃ積もってるし」
ゆき「子どもの頃はこの雪で遊ぶことが楽しかったんですよ。あ! 見えてきました。あのお家が私の実家です」
侑希「おー。ザ・和風の一軒家って感じだね。かなり大きいな……」
ゆき「昔はこの辺りの村の
侑希「なるほどね。その名残で今でも大きいんだ。ん、誰か出てきたよ」
ゆき「あ!
侑希「え? この子が弟さん?」
雪斗「あ……」
ゆき「雪斗! ただいま!」
雪斗「ちょ、ちょっと、ねぇちゃん! いきなり何すんだよ! お客さんの前だから離れろよ」
侑希「え? ゆきちゃん。この子何才くらい? かなり離れて見えるけど」
ゆき「えーっと、確か今中学二年生だから、十四才ですね」
侑希「十才も違うんだ」
ゆき「ほら、雪斗。侑希さんにあいさつして」
雪斗「え? えーっと、はじめまして。弟の雪斗です……。いつもねぇちゃんがお世話になってます……」
侑希「あ、侑希です。こちらこそ。しっかりしてるね」
ゆき「雪斗はこれからどこに行くの?」
雪斗「ねぇちゃんには関係ないだろ。あ、夕方には帰るって母さんに言っといて」
ゆき「ちょっと、雪斗! ああ、行っちゃいました……」
侑希「ねぇ、ゆきちゃん。気になったことがあるんだけど」
ゆき「なんですか?」
侑希「雪斗君の括弧の上に雪斗って文字があるのはなんで?」
ゆき「この小説は地の文がないから誰がしゃべってるのかわかりやすくするためじゃないですか?」
侑希「僕らの時にはないのに?」
ゆき「ゲストだから、とかでしょうか? 自分の弟をゲストっていうの変な感じですけど」
侑希「まぁ、新しい試みだね」
ゆき「もしかしたら、ゲストの登場が続くようなら私たちの名前も表示されるかもしれないって作者が言ってました」
侑希「なるほど」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます