紅葉の迷いと初デートの思い出
紅葉の迷いと初デートの思い出
・3日間続いた文化祭も終わり、休日に入った土曜日に紅葉は自分の部屋のベッドの上で、枕を抱えながら転がっていた、紅葉は迷っていた、昨日、最後のキャンプファイヤーの時についに中学1年生の時から憧れていた西先輩に告白されたのだ!、嬉しくない訳がない!、なのに私はすぐに返事を返す事が出来ずにベッドの上で身悶えていた
・″全部、あの先輩が悪い!、あの先輩が去り際にあんな事を言わなければ、今頃、私は西先輩と…″
・私はあのいつもふにゃんとした笑顔をしたお節介の先輩について思い出していた、あの先輩の事だもしかして私の悩むのを見越してわざとあんな事を言ったのかもしれない、そうだ!、そうに違いない!、それなら私はあの先輩の事を考えずに今すぐ西先輩に会って、ちゃんと告白を受け入れればいい…でも、もし西先輩の話が本当なら、私はこの先、あの先輩とはなかなか顔を合わせずらくなる、そうなるのが少し、少しだけ嫌なのだ、私は一度、気分を入れ替えてベッドから立ち上がるとふっと机の上にあった″西先輩の写真″を見つけた、これもあの先輩が″紅葉ちゃん、ここになんとあの西の!、西の!っ写真があります‼︎、本当は生徒会の手伝いで撮ったものなんだけど、こっそり持ってきちゃた、てへぇ″″下さい‼︎‼︎″″おぉ、まさかの突っ込みも無し、おじさん、泣いちゃうよ″と私のあまりの剣幕に苦笑いをしながら、渡してきたものだ、因みに後で″あっ!、カメラの方にデータも″″下さい″″いやぁ、がっつき過ぎだよ‼︎、おじさん、本当に泣いちゃうよ″と笑いながら答えていた、私はその写真にそっと手を伸ばして思う、そうだ!、私は西先輩が好きなんだ!、迷う事は無い!、だってあの先輩には可愛い2人の彼女さんがいるし、私が告白しても迷惑だろう…、そうだ!、そうしよう!と思っていると私はもう一つ机に大切に置いてあった西先輩との初デート時に、あの変な先輩から貰った猫のぬいぐるみについ目がいってしまう、あの時は私が2人きりじゃ無理です‼︎、お願いします、赤城先輩‼︎、一緒について来て下さい‼︎と駄々をこね、あの先輩が困りながら呼んだのはそうあの″青の島″のお姫様、アオちゃんだった、そのままWデートになり帰り際にあの先輩は″紅葉ちゃん‼︎″と私を呼んで振り返った所にあの人形を投げつけてきた慌ててキャッチする私にあの先輩は″さっき見てたよね?、初デート記念‼︎、おじさん関係ないけど、アオちゃんにもあげたし、そうだいらなかったら花壇に植えておいて‼︎、きっと花が咲くよ‼︎、春頃に″″咲くわけないでしょう‼︎、そんなもの⁉︎″と馬鹿みたいなやり取りをしていた、それを思い出した私はスッとその人形を持ち上げて思う、そうだ、西先輩の思い出に全てあの先輩が絡んでいて、いつも私の事を全力でサポートしてくれた、そんなに初恋の人が忘れられないのかな?、2人も可愛い姫様が彼女のくせに、本当に贅沢な先輩だ、すると自分の瞳からスーと涙が落ちるのを感じる、慌ててそれを拭こうとするが次から次とあるれていく、私がそれを拭き取ろうとする中、つい思ってしまった
″そうか私はあの先輩が私の側を離れるのが、こんなにも寂しくて、苦しいのだと″
・涙を拭き終わった私はその人形を大切そうに抱きしめて、ある決意をする、スッとポケットから取り出した携帯からあの金髪と銀髪の少女の所に連絡をいれる
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