第081話 一つ屋根の下に美少女がいる生活①
「ふわぁ~。今日もいい目覚め」
いつも通り目を覚まし、スマホの時間を確認すると朝六時半。もう体が起きる時間を覚えているらしく、毎日同じ時間に目を覚ます。何時に寝てもこの時間に目を覚まし、しかも寝起きがスッキリとしていて、体もスッキリ快調な状態だ。
これ以上眠ろうという気にもならないので休みでもこの時間から活動を始める。
もちろん起きたい時間に起きることもできる。寝起きが自由自在になったみたいなイメージだ。
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■名前
佐藤普人
■熟練度
・神・鼓動(99999/99999)
・神・代謝(99999/99999)
・神・思考(99999/99999)
・神・呼吸(99999/99999)
・神・五感(99999/99999)
・神・直感(99999/99999)
・殴打(5295/9999)
・蹴撃(4036/9999)
・神・防御(9999/9999)
・新・愛撫(9958/9999)
・新・隠形(92/9999)
・会話(2523/9999)
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ステータスを確認する。無意識系はすでにカンスト。能動系も結構頑張って伸ばした。愛撫がめちゃくちゃ伸びてるのは、生徒会長の不気味な恐怖によるストレスを癒すために、毎日ラックもモフモフしまくっていたからだ。
隠形も生徒会長から隠れてダンジョンに移動する為に磨いている。
「ん~、お兄ちゃん……むにゃむにゃ」
隣では七海が腹を出して女の子とは思えない寝相の悪さを発揮してまだ夢の中にいるので、寝間着を直して布団をかけ直してやる。
「全くいつまで経っても甘えん坊だな」
「止めてよ~……お兄ちゃん……むにゃむにゃ」
だらしのない顔を晒して気持ちよさそうに眠る妹の頬をツンツンとつつくと、眉間に皺を寄せて逃れるようとする。
その仕草が純粋に可愛いなと思った。
「母さんおはよう」
「あら、普人おはよう。随分早いわね」
俺は部屋を静かに出て台所に向かい、朝ご飯を作っている母さんに話しかけると、俺が起きているのを不思議そうに眺めながら母さんが返事をする。
「うん、探索者になってから快眠で寝起きスッキリなんだよ」
「あの寝起きの悪いあんたがねぇ」
「今じゃどんな時間に寝てもこのくらいに起きるよ」
「いいことじゃない」
「まぁね」
母さんと他愛のない会話をした後、俺は朝のニュースを眺める。
そういえば最近はニュースもネットもあんまり見ていないな。ずっとダンジョンに潜っていることが多いからなぁ。シアが強いのでDランクダンジョンでも後れを取ることはないだろうし。
そういえば、ゴールデンウィークでこっちに戻ってきたけど、特に何をやるかは決めてなかったな。妹を遊園地に連れていくのは確定として他に何しようか。
『最近、スタンピードが世界中が頻発しており、探索者組合も対応の追われているようですね』
『はい、先月から今月にかけて……』
へぇ。スタンピードが色んな場所で起こっているらしい。世界中で数十カ所を超えるとか。日本でも二カ所で発生したみたいだ。
「普人。七海とシアちゃんを起こして来てくれるかしら」
「了解」
暫くテレビを眺めていると、母さんに頼まれたので七海とシアを起こしに行く。
「おーい七海、飯だぞ。起きろ~」
「後五分~」
俺が自室に戻って布団の上から揺さぶってみるけど、ごろりと寝返りをうって俺かに背を向けて起きようとしない七海。
そういう悪い子にはお仕置きだ。
「だーめだ。起きないとこうだぞ?」
俺は布団を引き剝がし、妹の脇の下に手を突っ込むと、思いきり
「ううううううう……あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ……」
暫く蹲って堪えていた七海だけど、七海は耐え切れずに大声で笑い始める。
「どうだ!!起きるか!!」
「わかった!!わかったから!!あひゃひゃひゃ!!止めてよお兄ちゃん!!あひゃひゃひゃ!!」
「うむ。分かればよろしい」
俺はこれでもかと擽ってやると、妹はジタバタして降参して擽るのを止めるように懇願するので止めてやる。
妹も昔の俺に似て寝起きがあまり良くないからな。ちょっと強引な方法で起こさないといけないのだ。
「ふぅ……ひどい目にあった……」
ジタバタしたせいか服が乱れてしまっている。
そんな姿は俺以外に見せたらダメなんだぞ。
そんな可愛らしい姿をさらしたら、中坊なんて奴らにすぐに襲われてしまうからな。
「それじゃあ、もうすぐご飯だから居間に行っておけよ?」
「はーい」
俺は妹がちゃんと起きたのを確認すると、シアが寝ている客室へと向かった。
「おーい、シア。入るぞぉ」
「ん」
俺が部屋の外から声を掛け、返事が帰ってきたので襖を開ける。
しかし、そこには見てはいけない姿をしたシアが布団から身を起こして女の子座りをしていた。掛け布団は彼女から少し離れた場所にあり、彼女の全身を露になっている。
「え!?」
俺は思わず声を上げる。
確かに返事をしたよな!?
「っと、ごめん!!」
「平気」
しばし見つめてしまった俺は、ヤバいと気づいてすぐに後ろを向いて謝ると、シアからは特に怒っている感情が伝わってくる様子はなかった。
前にスカートに頭を突っ込んだ時は滅茶苦茶怒られたんだけどなぁ。
「落ち度ない」
俺がウンウン唸っていたせいか、彼女が言う。
返事をして招き入れたのは自分だから気にするなってことを言いたいんだよな、多分。
「そ、そっか。あのなぁ、母さんが朝飯が出来たから来いって」
「ん。分かった」
「ちゃんと下履いてくれよな」
「ん」
シアが怒っていないようなので、俺は慌てながら用件を伝えると、そのまま後ろ手に襖を閉めて今に戻っていく。
「ふぅ……刺激が強いな」
はだけた寝間着の上着から覗く鎖骨から胸の上部、なぜか下半身用の寝間着を履いて無くて、寝間着の上着の端からチラリと見える秘所を覆う布と生足。同じ人間とは思えないほどに可愛い美少女のその姿はあまりに刺激的だった。
「今日は……ピンクだったな」
俺はそう独り言ちて居間に向かった。
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