仲間割れ
「大体、いつも君はガサツで容量悪くてこの前だって一人であいつを追ってボコられかけて……本当にその考えずに突っ走るの、いい加減やめなよ」
「そういうあなたこそ、いっつも何もせずに傍観してばっかり……それでも男?」
なんか、論争が始まった。
「無策と傍観なら、僕は迷わず傍観を選ぶね」
「そんなんだからモテないのよ!!」
「それは今関係ないだろ!!」
全く関係の無いことを男に言うと、気に障ったのか頭のよさそうなしゃべり方から小学生の言い合いのようになる。
「関係あるわ!! いざって時に頼りにならない人はどこ行ったってモテないのよ!!」
「それを言うなら、君みたいに突っ込むだけしか能の無い筋肉馬鹿の女の子が持てるとは思えないね!!」
あれ、おかしいな……この会話どこかでした覚えがある。
そうだ、リラと些細なことで口喧嘩した時だった
「何よ!!」
「すぐそうやって喧嘩っ早くなる……ここを敵地だってわかってる?」
そう言いながら、彼はラートの方を見る。
「君の名前を聞いてもいいかな?」
「お前に答える義理はない!!」
ラートがそう言うと、男は両手を肩まで上げる。
「お~、こわ……最近僕の出会う女の子は短気でいけない……」
「貴方がその短気にさせてるんだけどね」
「ま、そんなことはおいて、魔法地面に設置するのやめてくれない?」
彼は足を踏みつけると、まるでガラスが割れたような音が彼の周りから響き渡った。
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