記された魔法
この言葉が本当ならこの世界に召喚された勇者はとてつもない貧乏くじだ。
魔王を倒しても自分が魔王となり、倒さなければ国から批判を受ける。
板挟みだ。
理不尽にもほどがある。
第一章は歴代勇者の言葉を誰かが書き記したもののようだ。
書いた感じが全て同じだった。
全て歴代の魔王となり、そして散っていった勇者たちの声が記されていた。
少し見るのが辛くなってきた。
三ページ目から心が疲弊してきているのを感じる。
それぞれが記した魔法は掛け合わせたものだった。
魔法の連撃というべきだろうか、繋げる事で連続で魔法を早めるいわば格闘ゲーのコンボみたいだった。
特に目が行ったのは
投影と剣技を組み合わせた攻撃方法は投影の極致と呼べる戦い方だった。
片手の剣を解析して投影し、その剣で戦う剣技よりの戦い方だ。
確かに一々曖昧なイメージよりはその剣でやる方がイメージしやすいというものだ。
彼の文献には二つの剣を巧みに合わせる戦い方が多かった。
例えば剣戟中に相手に吹き飛ばされる、または吹き飛ばした際に投影した剣を相手に投げつける投擲を行う攻撃などだ。
それらの剣技はそこらの魔法より優れているといっても差し支えない程の完璧に近い魔法だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます