決断
セシアは納得のいかない感じで僕を睨みつけてくる。
「なんで……なんでなのよ!!」
セシアは僕に掴みかかる。
「セシアは、本当に後悔しない?」
「後悔なんてするわけないでしょ!! 私は……!!」
そんな顔でしないって言ったって説得力がないじゃないか……。
彼女の顔は苦痛な表情を浮かべていた。
「いいじゃないか、助けたって……助けたいなら助ければいい」
やりたいことをやったっていい……後悔するくらいなら精一杯やり切ってからの方がいいに決まってる。
「私は……どうしたらいい?」
いつも自分の意見をしっかりと持っている彼女らしからぬ発言だった。
「それは君が決める事……って言いたいけど、別に判らなければ皆に従うのもありじゃないかな?」
自分で決めることは確かに大切だ、だけど人間必ずしも迷うときがくる。
僕なんか、前世で幾度と迷うことがあった。
特に進路についての時なんか、めちゃくちゃ迷った。
まぁ、結局何が言いたいかというと。
「やりたいようにやればいいし、信じたいものを信じればいいさ」
結局は自分の気持ちのいいように決めれば、後腐れはない。
自己満足……やりたいことをやって失敗するなら心残りはないのだ。
「僕は彼を救いたい……手伝ってもらえますか?」
僕はそう言って彼女の前に手を差し出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます