試練、再び

「僕が人を相手にするから、苦しいだろうけどファリオス君……あの炎の獣の防御頼めるかい?」

「何とかしてみよう」

 

 他は抑えるといってルミリナとカウルスは魔法と剣術で応戦する。


「お願いします、二人とも」


 その言葉と同時に炎獣と雷人レキは動き出す。

 炎獣はファリオス、レキはリックと向き合う。

 

「さぁ、第三の門……このレティシアが通用するか、試してみよう」

「いいでしょう、かかってきなさい」


 互いに構える。

 互いに見つめあい、他が戦っている中一切微動だにしない。

 凄い集中力だ。

 他は一生懸命戦っている中、そこは一点のクレーターの如く近づいては意雰囲気を纏っている。

 ファリオスは炎獣を相手にしている。

 ルミリナはファリオスとカウルスの援護。

 カウルスはエレナの攻撃を凌いで時間を稼ぐ。

 相手からしてミナは二人の門の維持に集中しているのだろう。

 それを守護するセナという形だ。


「さぁ、炎獣をさっさと倒すわよ」

「時間は稼ぐ」


 そう言うと、ルミリナが詠唱を始める。

 

「水・雷・風の力よ、集いてかの者を打ち破らん」


 三つの・氷・雷・風の剣が現れる。

 その剣は彼女の掲げる方向へと重なり合い、一本の剣になる。

 氷を中心とした雷と風を纏った剣だ。炎獣の射程圏内の大きな剣が現れる。

 炎獣も対抗してか、大きな炎の塊を作っている。

 ファリオスはルミリナの邪魔をする他の面子を抑えている。


「さぁ、いざ勝負!」


 そう言ってルミリナは剣を振り下ろした。

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