隠された証拠
次の日の朝、手紙を持って相談に行こうとするが置いていたはずの場所に見当たらなかった。
昨日確かにここに置いてあったはずなのに……。
そう思いながら部屋中を探し回るが、一向に見当たらない。
おかしいな~。
そんなことを考えていると、ミリスたちが部屋を訪れる。
「何か探し物?」
「うんまぁ……」
これだけ探してもないという事はもう見つからないだろう。
「何を探してるの?」
「手紙です、昨日いつもの手紙と共にもう一通来たんですけど見当たらなくて……」
「幼馴染との手紙だっけ?」
「えぇ、それともう一つの手紙には差出人不明でルナを連れていくなとだけ書いてありました」
「なにそれ、怖!」
レアは怖いのか、震える。
「相談しようと持っていこうとしたんですが、消えちゃって……」
「忽然と消えた手紙……事件の匂いなのです!」
皆の後ろを見ると、キラキラした瞳でカナリアが見ている。
「話を聞かせてもらっても!?」
遠慮がちな彼女とは裏腹にグイグイ来る。
「やめなさいカナ」
アリエが彼女の首の袖を掴む。
まるで親猫に銜えられた子猫のようだ。
「全く、こういうことは積極的なんだから……」
溜息を吐きながら僕達を見る。
「ごめんなさい、席を外すわ」
「え~!?」
不満そうに頬を膨らましながらアリエを見る。
「いいから!」
「き~き~た~い~!」
駄々をこねるカナリア。
「話してもいいんじゃない?」
セシアの言う通り、話したところでどうなるわけでもない気がする。
「他言無用というのなら話します」
「約束するのです!」
彼女がそう言うのでルナについて話した。
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