リックとカナリア

 試合が終わり、今日の試合はレウル達にとって何というかあっけない終わり方だった。

 二人組の試合が最も見ごたえがあり、それ以外は軒並み強いメンツが出揃い他は優勝メンツが予想通りだった。

 自由戦


 個人の部優勝 クロノ

  

 2ペアの部優勝 リック・ゼノン

 

 3ペアの部 セイラ・セナ・カウルス


 4ペアの部 セシア・サウル・レア・ミリス


 5ペアの部 ミナ・ルミリナ・ファリオス・エレナ・シエラ


 個人戦以外の種目を僕達が独占することになった。

 因みにウェルサはクロノにあっさりと倒されてしまっていた。

 今までの彼とは違和感がありすぎるほどあっさりだった。


「妥当な面子だね~」

「そうですね」

 

 エレナの言葉にサウルは返すとセシアが頬を膨らませ不満そうな顔をしている。


「師匠たちと戦いたかった~!」

「まぁいいじゃないか、これからまた機会はあるさ」


 ルミリナはセシアの頭を撫でる。


「……あ、お兄ちゃんなのです」


 カナリアの見ている方向に目を向けるとリックがこちらを見て固まっている。

 正確にはカナリアをじっと見ていた。


「カナ~!」

 

 リックはぱぁ~っと嬉しそうな顔をして一直線にカナリアの方へ向かう。

 そして抱きしめようとするが、カナリアは何事もなかったようにリックのハグ華麗に躱すとリックは壁際という事もあり勢いよく壁にぶち当たった。




 

 

 

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