理不尽な仕打ち

 言葉同時にドアが蹴破られる。

 どこの殴り込みだ!?

 ドアの方を見ると、セシアを筆頭にミリスとレアもいた。


「ちょっとやりすぎセッシ〜!」

「せめてノックしようね〜」


 ノックしてもこれはダメだから!

 目の前のドア破壊してるから!


「私たちが来た理由はわかるわね?」

「えっと……」

「ん?」


 本当に女の子がこの笑顔した時は怖い……。

 笑顔なのに後ろに鬼が宿ってる。


「事情を聞いても?」

「あ?」


 セシアが意味わからんと言わんばかりの問いをかけてくる。


「いや恋バナですよ、恋バナ……ね?」

「そうそう! ほら、男同士だしそういうのはいいだろ!」


 オットーは話を合わせてくる。


「あら、そういう事……」

「どういう事よ!」

「セシア、ちょっと……」

「何よ、今それどころじゃ……」

「いいからいいから……お邪魔しました〜」


 暴れるセシアを二人で連れていった。

 納得してもらえたようだった……。


「よかった……」


 何で来たのかは想像だが、先程の会話をコロナが聞いていて部屋に駆け込んでなった騒動ではないかと思われる。


「それにしても何だったんだ?」

「まぁ、勘違いかと……」


 勘違いにしてはいささか被害が大きいが……。

 ドア……どうしよう……。

 

「とりあえず、処置するか……」

「そうですね……」


 貸切なのが幸いだった。

 とりあえず、泊まっているオリアナに事情を説明して、ドアを修復をしてもらった。

 

 

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