談話

 今回の全試合が終了し、閉幕まで少し猶予があったので皆と談話している。

 思った以上に皆話しやすくて、話が弾んでしまった。

 その中で昔の話が出て聞いていると、今では考えられない程仲が悪かったらしい。

 特にその頃は今に比べて貴族意識が高く、今に比べて一般生徒と貴族の確執が酷かったらしい。


「あの頃に比べて平和になったよね~」

「確かに、昔は酷かった。 今はないけど、昔は一般生徒に向かって魔法を放つ練習とかしていたからな」


 そんな物騒なことしてたのかよ、貴族怖~。


「私はそんな陰湿なことはしなかったけど」 


 エレナは抱き着きながら言うと、二人は引いていた。


「どの口が……」

「ファリオスうるさい、だからモテないんだよ」

 

 目を細めていうエレナにビクつくファリオス。


「喧嘩しないの」


 指でデコを弾き、エレナをたしなめると涙目でミナを見る。


「酷いよミナ~」

「ここまでミナにご執心になるなんて、過去の貴方からは考えられないわね」

「うるさいポンコツ」


 一瞬、鳩が豆鉄砲喰らったような顔になったルミリナだったが、咳払いする。


「ポンコツってどういう意味かな?」

「ポンコツはポンコツだよ、方向音痴だし緊張すると嚙むし追いつめられると直ぐ泣くし、ポンコツ以外のなんだってのさ」


 顔が紅く染まるルミリナ。


「おい、一法生がいるんだぞ」

「皆~、昔のルミリナってさ~」

「もういい、やめろ!」


 何ともまぁ、個性的な面子だが一つだけ確実に思ったことがある。

 ≪≪エレナだけは敵に回さないでおこうと≫≫

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