143話
そして今に至るまで様々な事があった。
沢山競い、喧嘩もしてぶつかり合った。
そして私達は今、最終学生になった。
皆で今まで頑張ってきた生活も遂に最終だ。
そして私は今……。
私の初めての目標になり、勝ちたいと思った相手が生み出した魔法の一つを倒した。
もしかしたら彼女に会うのはこれで最後かもしれない。
国家魔法大会で当たる可能性はあるかもしれないが、本番で彼女にもう当たらない可能性だってある。
一回一回が彼女と戦える最後になるかもしれない。
第一門は倒した。
残るはあと六門、なんだけど……。
目の前には龍がいた。
正確には魔力で出来た龍だ。
恐らく風魔法の魔力が多数詰まっているのだろう、体中から風を纏っている。
「本当に試練だなぁ~」
あ、やっとこっち向いた……。
気のせいかもしれないが、そんな気がした。
「さて、第二門倒しますか……」
ミナは黙ったまま私を見ている。
龍は咆哮の様なものをあげる。
周りに突風が吹き荒れる。
あ、これヤバ……。
風の中に風刃が吹き荒れていた。
周りは渦を巻いていて、どこから魔法が飛んでくるかわからない。
最終手段を使うしかないか……。
私はポケットから銃弾を取り出し、銃に装填する。
そして龍に向かって放つ。
龍は身体から何かを放つ……風球だ。
風球と弾薬がぶつかるが、風球は弾に貫通されて消える。
そのまま球は龍に当たるかに見えた……。
第二門取った!
そう思ったのもつかの間、目の前の弾は違う方向に向かった。
「惜しかったですね」
「こんにゃろ~」
恐らく魔法ではなく、純粋に風で軌道をずらされだのだ。
この銃弾は対魔法専用の切り札なだけで威力は普通の銃弾と変わらない。
だからこの風など魔法とは関係ない物には弱いのだ。
もう少し近づくか……。
覚悟を決めて私は突っ込んだ。
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