109話 医務室に
場所は医務室……。
僕は戦いを終え、ミリスと共に医務室へ運ばれ、カプセルのような場所に入れられる。
数名の医療班と思われる男女がカプセルの周りを囲み、魔力を流す。
魔力が流れると、大きな機械音が鳴って魔法が展開される。
自動式魔具か……。
魔法の術式、いわば魔術のように術式を描き、魔力を流すことで自動的に魔法が発動される魔道具の事を自動式魔具と呼ばれている。
暫くしてカプセルが開くと僕達は先程ボロボロだったのが嘘のように痛みが消えていた。
魔法の進歩、恐るべし……。
「ありがとう、オットー」
オットーの方へ向き、お礼を言う。
「私も、ありがとう……コロナ」
僕が言うと、ミリスも続いてコロナに礼を言う。
「良かったな、大したことなくて」
うんうんっとオットーの言葉に頷くコロナ。
そして二人は会場に戻って行った。
僕らは互いにベッドに案内される。
回復したとはいえ、魔力は全く回復しているわけではないので少し眠ろうと目を瞑っていると、
「サウル、起きてる?」
「えぇ、どうしました?」
正直、少し眠い。
傷が回復しても疲労は溜まるようだ。
眠たそうな声が伝わったのか、
「ごめんね、眠たっかったよね……」
「いえ、それよりなんですか?」
「あの魔法って……」
自身の最大魔法を直撃で破られたのが何か、知りたかったのだろう。
あの魔法はルラと共に読んでいる時、編み出した魔法だ。
あの魔法は投影魔法の解析を魔壁を通して魔力の流れを解析して魔法の起点解く魔法だ。
あれ、相当練習してやっと出来るようになったけど、ミリスの魔法の場合、あれをしなければきっと僕は負けていただろう。
「あの魔法は僕のオリジナル魔法です。 ミリスのあの技も?」
「えぇ、私のは魔法を常に発動して攻撃、防御に関して瞬時に出来る魔法……流れるように魔法を行使するから私は
ミリスの持たないというのは魔力を常に流しているから消費が激しいからなのか……。
今回は魔法の攻撃の相性が良かっただけだ。
セシアの場合、解析している暇などなく次々攻撃が来るため、この魔法は使えない。
セシアの場合、近接遠距離両方出来るのもある。
もっと強くならないとな……。
そう考えながら次の試合開始まで少し眠る僕なのだった。
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