中身のない部屋
私の部屋は片付いている。家具や家電などは滅多なことがないと買わない。これをプラスと考えたなら、綺麗好きだとか、倹約家だとか、そういうことが言えるかもしれない。しかし、この部屋の実態は、私という人間がいかに空っぽなのかを示しているのである。
何かに熱意があれば、部屋というのは物が増える。金も使う。服だとか、調理器具だとか、ゲームや楽器なら、その周辺機器……。何もないことは、興味関心のないことの表れだ。唯一、本棚はとっ散らかっているので、そこだけが趣味と言える。これはまずいと、最近では家庭菜園をしてみたり、アロマを置いてみたり、何か変えようとしているが、これでいいのか。もし私が広い部屋に越したとしても、本棚と机、布団と冷蔵庫との距離が伸びるだけで、間に何も入らないのではないだろうか。
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