妹神が来た理由 1

 それから長い年月は流れ――。


 ある嵐の夜のことでした。


 ピシャッ!!


 と強く光ったかと思ったら……


 ドゴーン!!


 という凄い音を立てて雷が落ちました。


 そして……


 落ちた先にあった御神木ごしんぼくの柊が轟轟ごうごうと燃え始めたのです。


 町の消防団がすぐに対処して、夜が明ける頃には鎮火しました。


 ですが、御神木ごしんぼくの柊はこの通り丸焦げ状態です。


 心の拠り所を失った人々は酷く落ち込みます。


 でも、その誰よりも狼狽うろたえまくっているのが……


Ahhhhhhあーーーーーー!! ヒイラギの命の木がああああ!!」


 他でもないこの地を司る神、ヒイラギなのでした。

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